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ウォーターサーバーの宅配水事業「アクアクララ岩手」を運営する株式会社マイアクア。岩手県紫波郡矢巾町にある、創業昭和2年の総合生活産業 株式会社水本のグループ会社です。

2020年7月よりAI電話自動応答システム「MOBI VOICE」を導入いただき、ウォーターボトルの注文受付・配達本数の変更や休止、請求書やお支払に関することなど、お問い合わせ全般の一次受付を自動化しています。RPAも連携し、電話受付から注文システムの入力まで自動化するほか、今後はチャットボットやLINE連携なども構想中です。

株式会社水本・株式会社マイアクア 代表取締役社長 水本 慶氏に、「MOBI VOICE」導入の背景や導入後の効果、今後の展望などについてお話を伺いました。

業種小売り業/宅配水事業「アクアクララ岩手(https://iwate.aquaclara-web.jp/)」の運営
ツールAI電話自動応答システム「MOBI VOICE(モビボイス)」
https://mobilus.co.jp/solution/voice
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期間2020年7月~(取材は導入後10ヵ月時点)
チャネル電話(会員専用。会員数は約3500名)
用途宅配水の注文受付、配達本数の変更・休止受付、サービスチケット利用受付、請求書や支払いに関する問い合わせ、その他問い合わせの一次受付

電話対応の負担軽減で、人にしかできないことにリソースを割きたい

―導入時(2020年8月)に「MOBI VOICE」導入に至った背景をお話いただきました。

一年ほど前にIVR(Interactive Voice Response)を導入し、電話での注文受付の自動対応を行っていました。ただ、IVRは全て番号をプッシュして答えるのみで、音声での入力はできません。注文以外の問い合わせは有人対応で、一日に数十件電話での問い合わせ対応が発生していました。2名のスタッフで受注管理など業務全般を担当しているので、電話対応の負担を減らし、より生産性の高い業務に時間を割けないかと考えていました。


「MOBI VOICEは、番号プッシュだけでなく音声入力もできるので、注文受付からあらゆる問い合わせまで電話対応の一元化が可能です。電話の一次対応を自動化することで、事前に内容を把握した上で対応できるため、的確でスムーズな顧客対応を実現できると考え、導入を決めました。

水本氏:

そうですね。毎日30~40件ほど電話がありました。ほとんどが水の注文や本数変更、配達日時の確認などです。電話が入るとほかの仕事を中断しないといけません。いつかかってくるか分からないので、ストレスに感じることもあると思います。

注文受付など定型的な業務や一次ヒアリングの自動化、電話対応の負担を軽減し、人にしかできないところにリソースを避けるようにすることが一番の目的です。

左上:株式会社マイアクア 水本氏、ほかモビルスメンバー

有人転送や自動応答内容の確認・変更も可能なSMS送信を活用

―前回のインタビューは導入後3カ月でした。そこから運用面での変化はありますか?

水本氏:

要望を色々と聞いてもらい、改善・追加された「MOBI VOICE」の機能を取り入れています。例えば、設定できるシナリオ数が増えたので、お客さまのニーズに合わせて問い合わせ内容を細分化できました。自動応答シナリオの内容は、宅配ボトルの注文受付、配達内容の変更、サービスチケットのご利用受付、請求書やお支払いの確認、次回配送日の確認、無料サーバーメンテナンス、Web注文などができるマイアクアの案内、その他のお問い合わせの8種類です。

直接オペレーターと話せるようにしてほしいとご要望を受け、営業時間内は有人転送する機能もつけました。

また、SMS送信も新たに行っています。ショートメッセージの内容は、自動応答の受付内容の確認や変更ができるほか、配送スケジュール、Web上で注文の案内などです。

▲「MOBI VOICE」活用の流れ

毎月1,000件の一次対応を自動化。電話対応の負担を大幅に削減。

―導入開始から10カ月経ち、効果を実感いただいているところはございますか?

水本氏:

導入当初から毎月1,000件ほど「MOBI VOICE」で一次応答を自動化でき、有人の電話へ入ってくる件数は減っています。

以前は一日40~50件、「MOBI VOICE」導入当初は一日15件ほどに減らすことができました。そして今は一日4~5件と、電話対応の負担を大幅に削減できています。この分を生産性の高い他のことに充てられています。

▲一日の平均入電数の推移

また、当初は、音声入力で問い合わせ内容を話してもらう際に、無言の方が多いことが課題でした。今は肌感覚ですが「MOBI VOICE」の自動応答で、8割は成功している実感があります。当初は5割くらいだったと思います。

これは、新規・既存のお客さまへ地道に電話自動応答の説明を続けたことと、電話以外の手段も含めて促した結果です。電話を使う人は自動応答を前提で選んで使うので、成功率が高くなったのだと思います。

デジタルが苦手な方は、配達員へ直接伝える方法も活用してもらっています。メールの方が電話自動応答より早いとメリットを感じる方はメール。電話で口頭の方が良い方は電話自動応答と、お客さまが使いやすい手段に促し、分散されてきたと思います。今、手応えを感じられています。

その結果、メールでの対応件数が57%まで増加できたのです。メールを活用するお客さまに対して、今後はチャットボットやLINEなど手段を増やすなど、もっときめ細かくさらに使い勝手を良くしていければと考えています。


▲電話の一次対応の87%は自動応答のヒアリングで対応。13%が有人転送。自動応答で一次対応した87%のうち、折り返し二次対応が必要な割合は38%。
電話対応の約50%を完全自動化していると言えます。

RPAも導入し自動化が進む。チャットボット導入など、さらに使い勝手を良くしたい。

―導入直後のインタビューでは、下記のようにお話いただきました。その後、さらなる展望を教えてください。

今は電話での問い合わせ全般を自動対応することから始めていますが、導入の段階でチャット対応やLINEの活用なども考えていました。モビルスはチャットシステムも開発している会社で、LINEの活用やシステム連携などもやっていると知り、今後、「MOBI VOICE」とRPA連携による注文システム自動化の確立のほか、チャット対応やLINEの活用など新たな施策の導入も見据えて決めました。また、大手企業を始めとした導入実績を見て、信頼できたことも決め手の一つです。

実際に「MOBI VOICE」の機能等を見て、簡単に始められる使い勝手の良さを実感できたので、まずはやってみようとスモールスタートで始めています。

水本氏:

昨年9月ころからRPA連携の開発を進め、ついに今週からテスト運用を開始しています。「MOBI VOICE」で自動ヒアリングした注文受付は自動でテキスト化されるので、CSVで書き出します。書き出したデータをRPAが夜間に取り込みを行い、出社時にシステムに入力完了している状態まできました。

RPAは、受注の取り込みのほか、配達員の日報や、翌日の配達の振り分けまで運用していきます。これで、電話での注文受付から配達手配まで自動化することができるようになります。

目指すのはロボットができるところは自動化し、注文受付など定型業務は自動化し、人にしかできないサービスにリソースを割いていく体制作りです。特に対面でのお客さま対応、これは絶対なくならない。お客さまの使い勝手をより良くする仕組み作りなどに力を注いでいきます。

avatar
細川
MOBI VOICEを使いこなし、運用面でも様々な工夫をされているからこその結果だと思いました!
貴重なお話をありがとうございます!
詳しい活用方法や製品についてのご相談など、お気軽にお問合せください。

AI電話自動応答システム「MOBI VOICE」とは?

MOBI VOICEは、音声認識・音声合成エンジンを活用し、電話での問合せに24時間365日、自動で応答できるシステムです。管理画面へのログイン後、最短5分で電話自動応答サービス公開が可能で、注文や手続きの一次受付やオリジナルで作成したシナリオ・IVRでの自動音声対応や、自動発信で電話をかけ情報発信するなどアウトバンドコールも実現できます。

採用難で人手不足が深刻化するコールセンター業務や自治体の住民相談窓口、レストラン・店舗での問合せ対応を効率化し、顧客満足度やサービス品質向上をサポートします。最大で1,000件の同時対応が可能です。サービス障害・災害・新型コロナウイルスによる顧客や住民からの電話が殺到した場合にも、状況に応じて自動音声シナリオを即時作成できるため、BCP対応にも活用できます。