ソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社は、インターネット接続サービス「So-net」のLINE公式アカウントにて、2020年より導入した「MOBI CAST(モビキャスト®)」のAPI接続オプションを利用し、自社の配信システムを経由することでLINE通知メッセージ※1配信の自動化を実現しています。

導入の背景、導入後4年間での運用方法の変化や導入効果、今後の展望などについて、ISP事業部 セールス&マーケティング部 会員マーケティング課 チーフ 野田 伸一氏にお話を伺いました。

※上部写真:(左から)モビルス 柏原、ソニーネットワークコミュニケーションズ 野田氏

事業内容

情報・通信業

用途

LINE公式アカウントを活用したLINE通知メッセージ配信 (MOBI CASTのAPIを利用し、自社配信システムとの連携によりLINE通知メッセージ配信を自動化)

導入時期

2020年3月

■導入製品

※記事中の肩書や内容はインタビュー当時(2024年6月12日)のものです。

■課題

  • (当初の課題)サービスの開通工事日程の設定依頼・確定通知をこれまでメールで連絡をしていたが、開封されない・返信が来ない等で日程調整が上手く進まず、開通が遅れるなどの課題があり、新たなチャネルを模索していた。
  • (直近の課題)会員向けのサポート効率の向上から、顧客接点チャネルとして会員の継続利用を強化・推進することに運用目的が変わった。

■施策

  • 「So-net」のLINE公式アカウントにて、LINE通知メッセージで新規入会やコース変更後の案内を配信。
  • MOBI CASTのAPI接続オプションを利用し、Webでネット回線の工事日設定後、顧客管理システムと配信システムを経由して配信することで、LINE通知メッセージ配信の仕組みを自動化。

■効果

  • LINE通知メッセージ利用開始から2年で友だち数が4倍の50万人を突破。
  • 導入前後でNPI※2指標が上がり、高い顧客満足度を維持。
  • SMS送付などと比較して、5分の1程度に配信コストを抑えられている。
  • 配信システムとAPI連携することによって、人が介在せずに(=ヒューマンエラーを回避)自動配信を実現。
  • KPIの目標に貢献し導入後の社内評価は高く、従業員満足度にもつながる。

■目次


LINE通知メッセージは、友だち追加とID連携を促す重要なチャネル接点

ーはじめに、担当されている業務内容について教えてください。

ISP事業部
セールス&マーケティング部
会員マーケティング課
チーフ 野田 伸一氏

野田氏:私が所属する課は、主に会員の継続利用を強化・推進する部署です。その中で会員との接点を強化する業務の主担当として、LINE公式アカウントを始め自社アプリやメールといったマルチチャネルで会員との連絡手段の登録推進・コミュニケーションを強化していく仕事をしています。

ー弊社サービスを導入する前に、直面していた主要な課題は何でしたか?それらの課題に対して検討した、または実施した解決策、現在において解決できたこと、まだ解決できていないことを教えてください。

野田氏:導入前は、サービスの開通工事日程の設定依頼・確定通知をメールで連絡をしていましたが、開封されない・返信が来ないなどで日程調整が上手く進まず、開通が遅れるなどの課題があり、新たなチャネルを模索していました。課題解決のため、LINE公式アカウントを開設し、LINE通知メッセージの活用で友だち数の増加にも貢献できています。

元々はサポート用チャネルとしてLINE公式アカウントを開設し、有人チャットやチャットボットなどを活用し、サポート効率を向上させコストコントロールに貢献する目的で運用していました。その後、サポート体制の方針変更により40万人ほどいる友だちを会員との接点として、会員の継続利用を強化・推進する位置付けとなり、開設当初と利用目的の方向性が大きく変わっています。

現在のLINE通知メッセージ配信の内容は、入会直後のお客さまへの最初の案内と、コース変更後の変更内容の案内です。入会後のお客さまに案内が通知されることをきっかけに、友だち追加し、ID連携する流れを作る重要なチャネル接点として運用しています。

また、MOBI CASTのAPI接続オプションを利用し、Webでネット回線の工事日設定後、顧客管理システムと配信システムを経由して配信することで、人の介在を不要とするLINE通知メッセージ配信設計になり、ヒューマンエラーを回避した自動化を実現できました。SMS送付などと比較して、5分の1程度に配信コストを抑えることができています

MOBI CASTのAPI連携を利用したLINE通知メッセージ配信の自動化、システム構成の流れ

課題はLINE通知メッセージの配信内容のバリエーションを増やせていないことです。非常にリーチ力のある機能ですので、お客さまに必要な情報を伝えきるということと、お客さまにやってもらいたいアクションに対するアプローチの両用途に広げていきたいと考えています。


友だち数は導入前の4倍の50万人を突破、継続利用する必要性をいかに作るかが課題

ー現在の弊社サービスの運用状況について教えてください。

野田氏:導入から4年以上経ち、友だち数は順調に増えています。LINE公式アカウントの運用を引き継いだ当初は12万人ほどでしたが、LINE通知メッセージ導入後、2022年12月には4倍の50万人を突破しました。2024年6月時点では60万人に届きそうな勢いです。LINE通知メッセージの機能がなければ、ここまで友だち数を伸ばすことはできませんでした。まさにイノベーションを起こした機能です。

接点強化目的として利用することになってから、能動的にプッシュ通知※3をするようになりました。配信後の開封率やレスポンスはメールやアプリなど他のチャネルと比べ非常に良く、送客が強力で、ほかのチャネルにはない特性として活用しています。

一方、プッシュ通知内容によってはブロック数が高くなることもあるのですが、接点強化を主軸に運用しており、社内的にもブロック率は低い認識で高評価です。

LINE公式アカウントを友だち追加して利用する必要性を作って行かなければと思っています。LINE通知メッセージ配信をきっかけにLINE公式アカウントとの関係が始まりますが、次のアプローチに続かないということが課題です。

LINE公式アカウントの友だち数の推移

LINE公式アカウントに友だち追加し接点を持つことの有益性を作っていくことが今期のテーマになっています。

回線の開通に関する工事日程設定の促進や、キャッシュバックの手続きするタイミングのお知らせなど、メールだと見逃してしまうことが多い内容をLINEだと取りこぼさず受け取れるという辺りにLINEの利用価値があるのではと考えています。

So-netのLINE公式アカウントの画面イメージ。
入会完了後、LINE通知メッセージで「ご入会完了のお知らせ」を配信。友だち追加やID連携を促す重要な機会となっている。

導入から4年経過した現在でも、友だち追加・ID連携ともに伸びを示しており、直近1年間の友だち追加は毎月平均して約4,000人増加しています。サービス契約者が増えている以上、LINEの友だち数も増やす余地はあり、増やすタイミングは入会初期が最もチャンスです。ここを逃すと既存会員へのアプローチとなるため、非常に難しくなってしまいます。入会初期の接点を強化していくことが最も大事だと考えています。

今期はLINE公式アカウントの運用を徹底的に改善していく方針で、LINE通知メッセージ内容の見直しから始めています。


NPI指標からも高い顧客満足度を維持、顧客接点強化のためLINEの活用を広げていく

ーカスタマーサポートにおける弊社サービスは、どのぐらい顧客満足度の向上や従業員満足度に影響を与えましたか?

野田氏:NPI(次回購買意向)の調査を定期的に行っており、LINE通知メッセージの導入前後で数値が上がっています。現在も安定的に高い顧客満足度を維持しているので、LINE公式アカウント運用の改善を図ることで、さらに顧客満足度の向上に貢献できるようにしていきたいです。

従業員満足度に関しては、KPIの目標達成に貢献しており導入後の社内評価は高いです。担当として、社内横断の機能を導入することは組織を大きく動かす必要があり、大変でしたがやりがいも大きく、想定以上の結果が出たため取り組んで良かったと思いました。

ー弊社のセールスやカスタマーサクセスのサポートがどのように役立ちましたか?

野田氏:セールス担当にはいつも寄り添って頂き、我々の立ち位置を考えて解決に導いてくれているところがとてもありがたく感謝しています。こちらから多くの質問をしていますが、いつも社内のようにレスポンス早く対応いただいており大変助かります。

ー最後に、今後の展望について教えてください。

野田氏:顧客接点の強化はLTV(Life Time Value=顧客生涯価値)を伸ばす要素としてとても大切なことと認識しています。LINE公式アカウントは、サービスを継続してご利用いただく上で継続利用を下支えする非常に大事な接点であると考えています。施策を打ってすぐに結果が出るというよりは、しっかり積み上げて会員の継続促進に貢献していくことです。そのためのLINE公式アカウント活用の強化は非常に重要なので、今後は回線開通工事の連絡やキャッシュバックのお知らせなど、お客さまに必ず受け取っていただく必要のある連絡にも、LINE通知メッセージの運用を展開し、サービス品質向上に貢献できればと思っています。

仕組みの構築・運用の自動化は、結果として効率化も進みます。お客さまにより評価いただけるサービスの構築など、継続的に取り組んでいきたいです。今後ともモビルスさんと協力して、よりお客さまが使いやすく、身近なサービスにしていきたいので是非よろしくお願いいたします。

ー今後も御社の目指す方向に寄り添ったサポートを行ってまいります!本日は貴重なお時間をいただきありがとうございました。

※1 LINE通知メッセージ:LINEに登録されているユーザーの電話番号と、企業が保有する顧客データベース上の電話番号情報を照合させることで、友だち追加していないユーザーに対してもメッセージを送ることができる機能です。

※2 NPI:Next Purchase Intention の略で、「次回購入意向」 を表す指標です。

※3 プッシュ通知:アプリを起動していなくても、メッセージや更新情報など、何らかのアクションが起きたときにロック画面やホーム画面上に表示される通知のことです。

当事例のサービス紹介資料

ご導入いただいたサービスの資料はこちらからご覧いただけます。

LINEセグメント配信「MOBI CAST」

「MOBI CAST」は年代などの情報を元にセグメントを分けLINE配信ができます。さらに、チャットボットや有人チャットと連携して、LINE上で手続受付やオンライン相談などの利便性の高いサービスを提供することで、顧客満足度を上げることも可能です。機能、解決できることなどを紹介資料にて掲載しています。

下記より、ダウンロードいただけます。ぜひご覧ください。