SOMPOひまわり生命保険株式会社は、設立40周年を迎える生命保険会社で保有契約件数は400万件を超えます。withコロナ/afterコロナを見据えて、契約者にとって分かりやすい問い合わせ導線の構築を目的に「Visual IVR」を導入し、契約者への問い合わせ案内に活用しています。
導入の背景や運用方法、今後の展望などについて、事務改革推進部 課長 高梨 幸 氏、事務改革推進部 課長代理 田代 雅俊 氏、事務改革推進部 主任 矢野 里奈 氏にお話を伺いました。
SOMPOひまわり生命保険さまの事例紹介をまとめた導入事例PDFは
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組織名 | SOMPOひまわり生命保険株式会社 |
事業内容 | 生命保険事業 |
導入製品 | ビジュアルIVR「Visual IVR」(2021年10月~) (https://mobilus.co.jp/solution/v-ivr) ※インタビューは2022年4月14日実施 |
用途 | 問い合わせ案内の導線整理 |
お客さまにとって本当に使いやすい問い合わせ導線を構築することが課題
―導入した目的や抱えていた課題について教えてください
高梨氏:
コロナ禍で出社して業務を行うことが難しくなる時期があり、テレワークも増え社員の働き方も変わったことで、社内の事務体制を再検討しなければならなくなりました。また今後のwithコロナでのオンライン体制も見据え「いかに紙をなくすか」が検討のポイントとなっていきました。
保険会社では、お客さまが入院・手術を受けられて給付金請求をされる際や、結婚等での名義変更・口座変更が必要な際などに手続きが発生します。こうした手続きは、書類の他マイページ等からも行うことができます。マイページからの手続きのご案内を行ってはいるものの、書類を請求される方が多くいらっしゃいました。そのため「お客さまがマイページからの手続きをしやすくなるような、Webでの問い合わせ案内をつくるにはどうすればよいか」ということが課題となりました。
機能・初期費用とランニングコストを比較しVisual IVRの導入を決定
――導入の際に比較した他社サービスや比較ポイント、導入までの期間を教えてください
高梨氏:
半年くらいかけて「お客さまの利便性を高めるために分かりやすいWebでの問い合わせ案内ができるよう、Visual IVRを導入しよう」という方針を決定しました。製品の導入については他社サービスも併せて機能・初期費用・ランニングコストを中心に比較を行いました。その後の製品導入・使用開始を含めると、最初の検討開始からリリースまでは1年くらいの期間を要しました。
Visual IVRは操作性が良く、かつ、シンプルで分かりやすいと感じています。
田代氏:
Visual IVRは、専門的なスキルがないシステム部門以外の担当者でも作りやすいです。また管理画面のダッシュボードが見やすく、利用履歴などのCSV抽出も可能で、分析をしたいときにも使いやすいと思います。
Visual IVR経由では「インターネットでのお手続き」を選択する人が45%を占める
ーいま利用していただいているVisual IVRの閲覧件数はどのくらいですか?
矢野氏:
通常期であれば、1日200~300件ほどの閲覧があります。SOMPOひまわり生命のLINE公式アカウントの友だちへの配信にてVisual IVRの周知を行ったところ、一度の配信で3月は2000件と大幅にアクセスが増えました。
高梨氏:
当社では初めての導入なので閲覧件数自体の比較対象はないのですが、Webサイト上から「Visual IVR」への遷移率について、モビルスの導入後サポートで他社と比較したところ、「決して低い値ではない」とコメントをもらいました。
また、Visual IVRで作成したメニュー上の手続き選択(図1)で「電話でのお手続き」ボタンを選択する方は18%、「インターネットでのお手続き」を選択される方は45%と、「インターネットでのお手続き」を選択される方が圧倒的に多かった(図2)ので、入電数削減にも貢献できていると考えています。今後郵送物等にもVisual IVRのQRコードを掲載し、利用を拡大させていきたいと思います。
図1 Visual IVR メニュー画面
図2 Visual-IVRを経由した方の項目別選択率
お客さまからも「シンプルでわかりやすい」と高評価
ー導入後の定性的な効果を教えてください。
田代氏:
当社マイページの使いやすさについてお客さまにインタビューをしたことがあります。その際に今回導入したVisual IVRも試していただき、「とてもわかりやすい」との評価を頂きました。ホームページは情報が多いため、それと比較するとシンプルで分かりやすいというお声を頂くことができました。
また、導入前は活用について半信半疑であった社内からも、いざ導入後は「ここをこう直してほしい」などの依頼も多く、実際に関係部署に使ってもらえていると実感しています。
自分自身が使って良いと思えるサービスの導入を
ー導入の際に大変だったことは?運用で工夫された点などを教えてください
田代氏:
当部署のみで作り上げるものではなく、給付金支払部門、契約保全部門、コールセンター部門など、関連する部署が多く、部署間の社内調整に苦労しました。また、各部の方に納得して参画してもらえるように進めていくのが大変でした。
社内意見を取りまとめるために、「まずはこのような方針とする」という部分で社内合意を取るようにしました。そうすることで後になって手戻りが少なくなると考えています。
矢野氏:
導入の際には、自分自身が使ってみてとても良いサービスだと思ったことが大きいです。社内の調整には苦労しましたが、お客さまにとって良いものなので会社にとって良い方向に進むと考えて推進していきました。
田代氏:
運用の工夫としては、担当している3名全員が修正対応を実施可能にするようにしました。運用開始後は、各部から様々な依頼を頂くので、変更依頼フォーマットをしっかりと作成し、事故が起こらないように承認フローなどを組んでいます。緊急時を除き、申請スケジュールもルール化し、運用を行っています。
高梨氏:
運用中は3月頭までモビルスの導入後のサポートで隔週でミーティングを実施していました。そのミーティングの場でリリース後の疑問点の相談や、KPIについてのアドバイス、また機能改善についても迅速に対応してもらえました。メールで質問するとすぐに返信があるので、分からないときに、早く、分かりやすく教えてもらえるのは、運用中のよかった点です。
お客さまからの感謝を集めていきたい
―今後の展望について教えてください。
高梨氏:
まだリリースして半年なので、利用推進活動を継続し浸透させていきたいと思います。また、現在カスタマーセンターがコロナ関連の請求で多くの電話を頂くので、もっと入電数削減ができるような使い方を管轄部門と相談をしながら行いたいと考えています。
ー御社の考えるカスタマーサポートのあり方や、社員の働き方もふくめた目指す姿は?
高梨氏:
今回は社内改革が発端でしたが、社内ではいま「コエ活」という活動も盛んになっています。「コエ活」はお客さまの声を活かした改善取組みを行うもので、以前は苦情が多かったのですがご意見、ご要望等に基づいた様々な業務改善を各部門が行った結果、感謝の声を多くいただくようになりました。
ですので、Visual IVRについても、当社の大切なお客さまとの一接点として、使いやすい、役に立ったという感謝のお声を頂けるようにしていきたいと思います。また、今後もデジタル化を進め、シンプル、スピーディ、スマートにお客さまに安心をお届けできる体勢構築を目指していきたいと考えています。
いかがだったでしょうか?今回はSOMPOひまわり生命保険さまのAfterコロナを見据えたDX化推進の事例をご紹介させていただきました。コロナ禍でDX推進を検討された企業さまは多いのではないでしょうか。改善活動をしていく中で社内で実装が完結するかどうかは大きなポイントになってきます。より詳しい課題背景や解決の具体策などに興味があるお客さまは、お気軽にこちらよりお問い合わせください。デモ画面を実際にお見せしながらご紹介いたします。