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細川
ハードディスクやネットワーク機器などを製造・販売する株式会社バッファロー様(以下、バッファロー)は、月間10万件あった入電数削減と顧客の利便性向上を目的に、2017年から「LINE」とWebでのチャットサポートを開始。モビルスのチャットシステム「モビエージェント」を導入し、オペレーターによるチャットの問合せ対応を行っています。

業種デジタル家電及びパソコン周辺機器の開発・製造・販売及びデータ復旧サービス
導入ツールモビエージェント
チャネル
LINE(オペレーターによる有人対応)
※2015年にWebチャットを開設するも利用率が伸びず一度閉鎖。2017年LINE導入でチャットからの問合せが伸び、Webサイトも再開。
用途製品の問い合わせ
課題・月10万件ある入電数を削減したい。
・入電数が多く待ち時間が発生してしまうため、新しいチャネルを増やし、お客様が待たなくても問合せできる状況を作りたい。
効果・入電数40%削減(チャットサポート導入のほか、動画FAQ導入などの施策も含む)。
・顧客満足度の向上(要因:入電数の削減により電話で待たせる時間が減少。LINEでのチャット問合せ時間を延長したことで、これまで電話ではできなかった時間に問合せ可能になった。口頭では説明が難しいこともLINEのチャットだと、画像を送れるため状況説明が容易になった)

チャットサポート導入の目的、これまでの課題や導入後の効果、今後の展望について、また「モビエージェント」導入の経緯や実際の使用感などについて、サポート・修理・保守と全てのカスタマーサポートを行う、品質・技術部 CS課の課長 嶋田 豊秋 氏、サポートセンターの全体管理を行うCS課 市場サポート係 八釼 麻里 氏にお話を伺いました。

また、協同で取り組む業務委託先である株式会社エヌ・ティ・ティ マーケティング アクト(モビルスの販売代理店、以下、NTTマーケティングアクト)カスタマーソリューション事業推進部 第二営業部門 プロジェクト推進担当 恒川弥士 氏に同席いただいております。

LINEの登場でチャットサポートを再開。月10万件の入電数削減、お待たせしない問合せ窓口の実現を目指す。

―チャットサポートを始めた目的と、当時課題に感じていたことを教えてください。

八釼 チャットサポートを再開したのは2017年ですが、実はWebサイト上では2015年に一度開設していたのです。当時はチャットの利用率が伸びず一度閉鎖し、そこからは電話とメールだけが問合せチャネルでした。

チャットで問合せをするという文化がまだまだ根付いていなかったので、問合せが増えなかったのだと思います。

抱えていた課題は、電話の入電数がものすごく多く、常に待ち時間が発生してしまっていることでした。

新しい問合せ窓口を増やすことで入電数を減らし、お客様を待たせないことを目的に、チャットサポート導入を検討していました。

一度閉鎖したチャットですが、LINEの登場によりチャット文化が普及し始めると考え、2017年にLINE公式アカウントを開設し、オペレーターによるチャットサポートを開始。その時にWebサイト上のチャットサポートも再開しました。

嶋田 元々は月に10万件の入電数があり、応答率は30%ほどだったのです。

対策が必要だがオペレーターは増やせない。そこからWebでの自己解決促進のための施策に取り組んできました。チャット導入のほか、YouTubeの動画FAQも非常に効果がありました。

インタビュー様子
(左から)八釼氏、嶋田氏

―チャット導入の際に、大変だったことはありますか?

八釼 製品のジャンルが多岐に渡り、オペレーター全員が全てのカテゴリに対応できるわけではないので、オペレーターへの導線をどうするか考えました。

また、LINEでのチャット問合せ窓口を開始し定着するまでの過程では、いかに知ってもらい利用者を増やすか。メルマガやサポートサイトで露出を増やし、Twitterでも宣伝するなど工夫をし、徐々に認知を広げることができました。

チャットならでは返答待ちロス時間を逆手にとり、“1対6”のオペレーション体制を築く

―チャット対応を始めてから、想定外のことはありましたか?

嶋田 チャットで問合せが入って返信して、お客様から次の返信があるまでに時間が空くことです。平均すると30分くらいかかり、間が空くのでトータルの対応時間としては長くなってしまいます。

そこを把握してからは、チャットだからこそ可能な、オペレーター1人に対し、6人の問合せを対応する、1対6の体制をできるようにしました。これはやってみないと分からないことでした。

―空白の時間も上手く活用し同時進行できるような無駄のない体制を築かれているのですね。オペレーターの育成や運用体制について教えてください。

八釼 オペレーターの体制は、当初はチャットとメールの兼任もありましたが、今はチャットの問合せも増え、月14,000件ほどあるので、電話・チャット・メールそれぞれ分けています。チャットは常時7席です。

恒川 育成には時間が少しかかりますが、1対1から始めて徐々に対応する数を増やし、慣れるまでロールプレイを続け、1対6対応ができることをデビュー基準としています。

モビエージェントの管理画面。オペレーター1人が同時に6人の対応を行っている

「モビエージェント」の管理画面。オペレーター1人が同時に6人の対応を行っている

対応時間、保留時間等を分析し、一番良い運用体制の着地点を探し続ける

―導入時の目標設定はどのようにしていましたか?

八釼 1人のオペレーターの同時問合せ対応数を、どこまで増やせるか意識していました。

今は1対6まで実現できたので、これ以上オペレーター1人の対応数を増やすよりも、お客様の待ち時間や、チャットが始まってからの返答にかかる時間が適切かどうかなど検討していきたいので、同時対応数を増やしたいとは考えていません。

今意識していることは、生産性向上とお客様満足度の部分です。

例えば、オペレーターが一人のお客さまに対してかかる時間や保留の時間が、お客様を抱え込みすぎていることで延びているのであれば、逆に1対5にした方が良いかもしれませんし、今はそのあたりを分析してどこが一番良い着地点かを探っている段階です。

お客様からの返事が来なくて全体の対応時間が長引くこともあるので、オペレーターが返信するまでにどのくらいの時間がかかっているか、保留の回数や時間がオペレーターによって偏りがないかなどを細かく見るようにしています。

10万件から6万件へ入電数40%減少
好きなタイミング・場所で気軽に問合せ、画像送付で的確な状況説明可能で、顧客満足度が高まる。

―チャット対応を始めて感じたことや、導入後の効果を教えてください。

八釼 月に10万件近くあった入電数が今は約60,000件と、約40%削減でき、電話を出るまでの待ち時間も短縮し応答率も90%以上を維持できるようになりました。

また、お客様の好きなタイミング好きな場所から問合せができるので問合せのしやすさや、製品の状態を写真で撮影してチャットで簡単に送り確認できる点も顧客満足度向上へ繋がっています。

言葉で説明しようとすると上手く状況を説明できない方も多く、写真を送ることで現状を的確に伝えられ、オペレーターが汲み取って回答してくれると好評です

より多くの方に、気軽に問合せをしてもらえる機会が増えたと思っています。

元々は電話の対応時間と合せて9時~19時まででしたが、19時ギリギリに入ってくる件数が多いと分かったので、LINEのチャット問合せは今年の4月から21時までに延長しました。その結果、問合せが増えて1日500件に届く程です。

「モビエージェント」のアンケート機能を活用していますが、「電話がやっていない時間でも問合せできてよかった」「遅い時間でも対応してもらえたので助かった」などとご意見をいただき、需要のあることを実感しています。

LINEでのチャットサポートのトーク履歴。画像を送ることで適切に状況を伝えられる。

説明動画も活用し、自己解決促進へ繋げる(左)
画像を送ることで適切に状況を伝えられる(右)。

リアルタイムの稼働状況が把握でき、導入翌月に適切な席数を導きコスト削減を実現。

―「モビエージェント」を知っていただいたきっかけ、導入の決め手を教えてください。

八釼 コンタクトセンターと違う拠点で管理しているため、混雑状況などをリアルタイムで知ることが難しいのですが、以前使っていたシステムは稼働状況の管理が容易ではありませんでした。

オペレーター全員が何かしら対応をしていることはわかりますが、このオペレーターが今何件対応していて、一日で何件稼働したか、対応待ちのお客様が今何件あるのか、一目で確認できなかったのです。

そのため、本来であれば7~8席で対応できるところを、多い時では十数席構えていました。お客様を待たせてはいけないので・・。

十数席を配置する必要が本当にあるのか疑問がでてきたのですが、以前使っていたシステムでは適切かどうかの検証ができませんでした。

このような課題を感じていたとき、NTTマーケティングアクトさんから紹介いただいたのが「モビエージェント」でした。

「モビエージェント」の管理画面では、今何人お客様を対応していて、お待たせしているのが何人か、各オペレーターが今どのくらい対応していて一日の対応数は何人かを一目で把握することができます。まさに課題としていた部分を解決できるシステムだと思い導入を決めました。

「モビエージェント」導入後、管理画面で対応状況等を確認すると、同時に入ってくる問合せが平均約40件で、全てのオペレーターが埋まっている状態ではなかったため、導入の翌月からブース数の調整を行いました。

十数席から7席と、適切な席数に調整し、早速コスト削減ができました。

オペレーターさんにとっても問合せが来ないのに待機していなければいけなかった時間を、うまくメール業務など他の業務に活用できていると聞いていますので、こちらとしても委託先のオペレーターさんにとっても無駄を省き適切な状況を作ることができ大変良かったです。

―「モビエージェント」でよくお使いになる機能は何ですか?

八釼 一番はリアルタイムの稼働状況です。ほかには統計情報については、導入時に「取れない情報はないです」とご説明いただいた通り、逆に多すぎて使いきれないくらい機能があり、安心して分析に活用できています。

以前は1件あたりの対応時間の情報も取得できず、一日に何件の問合せがあったかしか情報を取得できませんでした。

今は、平均の対応時間や、チャットを開始してからのお客様からの放棄数なども出るので、統計情報は大いに活用しています。

オペレーターを手助けるするAIテクノロジーを活用し、コールセンター業界の人材不足課題へ対応していく

―今後取り組みたいことを教えてください。

嶋田 コールセンター業界全体が人手不足で人材の取り合いになり、単価が上がってきています。これからは人を囲って対応するやり方はできなくなってくる。そのため今構想していることは、最先端のシステムを使い、AIを活用しながらシステムにノウハウを蓄積し、オペレーターはそれに沿うとある程度対応できるシステムの構築です。

それができると経験やリテラシーの高いオペレーターでなく、初めての方でも即戦力となる。半分はAIで回答できるので、人手不足の課題に対応できると考えています。

※本文中は敬称略

お客さま事例|株式会社バッファロー
(左から)バッファローの嶋田氏、八釼氏、NTTマーケティングアクトの恒川氏。休憩スペースには、バッファローの歴代製品が展示されている。
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細川
オペレーターチャットのログデータを蓄積・分析することで、よくある質問をFAQに追加するなど業務の改善・効率化にも繋がります。
モビルスでは、チャットのログの分析、ナレッジ化、定型文の設定などオペレーターを支援するチャットシステムの開発実績が豊富です。チャットサポート導入をお考えでしたら、一度ご相談ください。