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【2025-2026年版 お客さま窓口の利用実態調査】5分未満の回答がカスハラ抑止につながるか 約4割が5分未満の回答希望、不満トップは「つながらない」約7割は窓口対応が購買行動に影響、うち約5割が購入中止

投稿日:2026年3月23日 | 更新日:2026年3月20日

コールセンター(コンタクトセンター)をはじめとした「お客さま窓口」は、企業と顧客の重要な接点です。生成AIの急速な普及や労働力不足を背景に、そのあり方は大きな転換期を迎えています。加えて、昨今社会問題となっている「カスタマーハラスメント(カスハラ)」の対策も急務となっています。

CX-Branding Tech. Labでは、全国の男女765名を対象に最新の「お客さま窓口の利用実態調査2025-2026」を実施しました。今年で6回目となる本調査の結果から、最新の消費者動向を解説しながら、顧客と企業の双方にとってより良いコミュニケーションや関係性を築くためのヒントを探ります。

<目次>


■調査結果の概要

購買判断を左右する「5分」の壁

今回の調査で、問い合わせに対して回答を得られるまでの許容時間を聞いたところ、約4割が「5分未満」と回答しました。特に20〜30代では短時間での解決を望む「短時間志向」が顕著に見られます。

一方で、窓口利用時の不満として最も多かったのは「つながらない・待たされる(36.6%)」でした。こうした待機時間や解決までのストレスは、単なる不満に留まらず、顧客体験(CX)に深刻な影響を与えています。実際、窓口対応が購買行動に影響した経験がある人は66.8%にのぼり、そのうち45.6%が「対応への不満」を理由に購入や利用をやめた経験があります。

世代で分かれる「理想の窓口」とAIの浸透

デジタル窓口の利用は世代を超えて浸透しており、チャットの利用経験は約7割 、ボイスボットも6割弱が経験済みと回答しています。しかし、窓口に求めることは世代によって異なります。

  • 10〜30代: 解決までのスピードや利便性を重視。
  • 40代以上: 「なるべく人が対応してくれること」を最も重視。

迅速な対応を求める若年層と、人ならではの安心感を求めるシニア層。こうした多様なニーズに応えつつ、カスハラ対策や従業員保護を両立させるためには、自律的に処理を行う「AIエージェント」と「人」を組み合わせた、ハイブリッドなCXの仕組み構築が高まっていると考えられます。

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■ 調査サマリ

  • 待てる時間は「5分未満」: 回答までの許容時間は「3分以上~5分未満」が最多(32.8%)。41.6%が「5分未満」を希望し、特に20~30代で顕著。
  • 不満トップは「つながらない」: 全体の36.6%が「つながらない・待たされる」に不満。10~30代は「解決に時間がかかる」、40代以上は「つながらない・待たされる」ことが最大の不満点。
  • 「自己解決」の常態化: 96.2%が問い合わせ前に自己解決を試み、73.5%がWeb検索や公式サイト、SNSを活用。
  • ノンボイス利用が6割超: 問い合わせ手段として、63.0%が電話以外のノンボイス(チャット、フォーム、メール等)を最もよく利用。
  • チャット・ボイスボットの浸透: チャット利用経験は69.8%。ボイスボット経験は57.1%に達し、シニア層(60代・70代以上)でも約半数が経験済み。
  • 求めるのは「人による対応」: 全体では23.3%が「人による対応」を重視。10~30代は利便性、40代以上は人対応を求める傾向。
  • 窓口対応が売上に直結: 66.8%が窓口対応で購買行動に影響あり。そのうち45.6%が不満により購入・利用を中止した経験を持つ。

■ 年代別など詳細データを含む調査レポートを無料配布中です
調査結果の詳細は、下記よりダウンロードいただけます。


調査結果の詳細(抜粋)

4割が「5分未満」希望、特に20~30代で短時間志向

[図1]

問い合わせをした際、求めている回答がその場で得られるまで最大どのくらい待てるか聞いたところ、「3分以上~5分未満」が最多(32.8%)でした。「3分未満」(8.8%)と合わせると4割(41.6%)が「5分未満」と回答しています。

年代別では、20代(40.7%)・30代(41.7%)で「3分以上~5分未満」との回答が多く、短時間での回答を望む傾向が見られました [図1]。

不満トップ3は「つながらない・待たされる」(36.6%)、「問い合わせ方法がわかりにくい」(30.5%)、「解決に時間がかかる」(30.5%)

[図2]

お客さま窓口に問い合わせをした際に不満に思ったことを聞いたところ、全体では、「つながらない・待たされる」(36.6%)が最多で、「問い合わせ方法・問い合わせ先がわかりにくい」(30.5%)、「解決に時間がかかる」(30.5%)が続きました[図2]。

シニアは「つながらない」、10~30代は「解決に時間がかかる」世代間で不満に違い

[図3]※数値は全世代の平均


全体で最多だった「担当者につながらない・待たされる」は、40代(41.3%)、50代(45.9%)、60代(54.5%)、70代(41.4%)と年代が上がるに連れ高い傾向が見られました。

一方、10〜30代では「解決に時間がかかる」が最多となり(10代33.0%、20代25.7%、30代31.5%)、若い世代ほど“早く解決すること”を強く求めていることが分かりました[図3]。

9割以上が問い合わせをする前に自己解決を試みる、うち7割以上はWebサイトやSNSを活用

[図4]

商品やサービスについて確認したい点やわからないことがあるときの行動を聞いたところ、96.2%の人がお客さま窓口に問い合わせをする前に、Webサイトや付属の説明書、SNSなど何らかの方法で自己解決を試みていることが分かりました。

最多は「スマホやパソコンでインターネット検索(GoogleやSafariなど)」(44.4%)で、次いで「企業やサービスの公式サポートサイト(よくある質問(FAQ)含む)」(18.6%)「付属の説明書」(15.3%)「 SNS(XやInstagram、YouTube等)」(10.5%)でした。7割以上(73.5%)が、インターネット検索や公式サイト、SNSで調べています[図4]。

問い合わせの6割以上が電話以外のノンボイス(問い合わせフォームやメールやチャットやなど)を利用

[図5]

お客さま窓口への問い合わせをする際に最もよく使う手段を聞いたところ、「電話」(27.1%)が最多となったものの、「問い合わせフォーム」(23.9%)、「メール」(20.8%)、「LINEや専用アプリのチャット(13.1%)」「XやInstagramなどのDM(5.2%)」を合わせると、6割以上(63.0%)の方が電話以外のノンボイスを利用していることが分かりました[図5]。

7割弱がチャットで問い合わせ経験、60代以上も約半数と世代を超えて浸透

[図5]


チャットで問い合わせをしたことがあるか聞いたところ、全体では約7割(69.8%)が「ある」と回答しました。前回調査(71.7%)と同水準で推移しており、チャットによる問い合わせは一般化していることがうかがえます。

年代別では、20代が8割超(84.1%)と最も高く、30代(75.0%)、40代(74.3%)、50代(77.5%)も7割を超えていました。また、60代も6割強(63.4%)、70代以上も約5割(49.1%)とシニア層にも浸透しています [図5]。

7割が「チャットでの問い合わせは便利」と回答するも、前回比7%減少

[図6]

チャットで問い合わせをしたことがある534名に、「チャットでの問い合わせは便利だと思いますか?」と聞いたところ、70.0%が「はい」と回答しました。一方で前回調査と比較すると7%減少しており、利便性は評価されているものの、回答精度や運用面での改善余地が考えられます [図6]。

ボイスボット利用経験は6割弱、20代・30代は7割以上で60代以上も約半数

[図7]

電話で問い合わせをした際にボイスボットで対応されたことがあるか聞いたところ、全体では6割弱(57.1%)に経験があることが分かりました。年代別では、20代が7割以上(75.2%)と最も多く、30代(71.3%) も7割を超えていました。また、60代(50.0%)、70代以上(46.4%)でも約5割が経験しており、電話窓口へのAI導入も進んでいる様子が見られます[図7]。

問い合わせで求めることは「人による対応」が最多、10~30代は利便性、40代以上は人による対応を重視

[図8]

問い合わせをする際に企業に求めることを聞くと、「なるべく人が対応してくれること」(23.3%)が最多でした。次いで「問い合わせを開始してから待ち時間が発生しないこと」(15.8%)、「Webサイトに情報が載っていること」(14.8%)となり、この上位3つで回答の5割以上を占めています[図8]。

[図9-1]※数値は全世代の平均

年代別に見ると、世代ごとの違いが表れました。10代では「問い合わせ開始後に待ち時間が発生しないこと」(19.0%)が最多となり、30代では「時間帯を問わず問い合わせできること」(18.5%)が最多となっています。20代では「なるべく人が対応してくれること」「電話など音声で問い合わせできること」「時間帯を問わず問い合わせできること」が同率(15.0%)で並び、若い世代では待ち時間の少なさや時間の柔軟性を重視する傾向が見られました。

40代以上では「なるべく人が対応してくれること」が最多となり、特に60代(33.9%)、70代(34.8%)では約3人に1人が人による対応を望んでいます。70代では「電話など音声で問い合わせできること」(24.1%)も高く、音声によるコミュニケーションへのニーズが他世代より顕著でした[図9-1]。

[図9-2]

[図9-3]

また、10~40代ではチャットやボイスボットの利用希望も一定程度見られた一方、50代以上では相対的に低く、世代によって希望する問い合わせ手段に違いがあることが示されました[図9-2、図9-3]。

約7割が窓口対応で購買行動に影響、うち4割強が対応に不満で購入・利用を中止

[図10]

約7割(66.8%)が、お客さま窓口の対応によって、その企業の商品やサービスの購入や利用に影響したことがあることが分かりました。影響したことがあると回答した人のうち、「対応に不満があり、その企業の商品やサービスの購入・利用をやめた」が最多で4割以上(45.6%)に上っています。「対応に満足し、その企業の商品やサービスの購入・利用を継続している」と回答した人は4割強(42.3%)でした。お客さま窓口の対応によって企業の商品やサービスの購入や利用に影響したことがあると回答した人は、前回調査(59.0%)から7.8%増加しており、窓口対応が購買行動に直結する重要な顧客接点であることが示されました [図10]。


調査の考察

顧客窓口の対応がLTVを左右する:世代で異なるニーズの実態

調査の結果、お客さま窓口の対応が商品・サービスの継続利用や企業への印象に影響した人は6割以上にのぼり、そのうち4割以上が不満を理由に利用をやめた経験があることが分かりました。LTV(生涯価値)向上のためには、顧客一人ひとりに最適な手段を提供し、CS(顧客満足)・CX(顧客体験)を高めることが不可欠です。しかし、最もよく使う問い合わせ手段は年代によって異なります。若年層は、チャットやボイスボットに肯定的で満足度も平均と比べて高い結果(便利だと思う:10~30代:チャットボット8割以上・ボイスボット:7~8割)でした。

一方、50代以上は最もよく使う問い合わせ手段として電話が多く、年齢が上がるにつれチャットの利用率・満足度・利用希望が低くなり、ボイスボットでは4~5割が不満足、半数が利用を希望しないという結果でした。

次世代の窓口戦略:「AIエージェントによる共創」へ

自動化が広がる中でも、「人による対応」を求める声は根強く、多様なニーズに応える体制構築が求められています。しかし、現在のコンタクトセンターは深刻な採用難や離職率の高さといった課題に直面しています。限られたリソースで、CSやCXの向上を実現するためには、有人チャネルの最適化に加え、自己解決の推進や自律的に手続きを完結させる高度なテクノロジーの活用は欠かせません。

これからのCX向上を支える鍵は「AIエージェント」の活用にあると考えられます。従来のFAQやチャットボットが「検索・回答」に留まっていたのに対し、AIエージェントは在庫確認や予約といった、複数のシステムを横断する複雑な処理を自律的に判断し、その場で完結できるのが最大の特徴です。これにより、従来のチャットやボイスボットに多かった「会話が成り立たない」「解決できる範囲が限定的」といった不満を解消できる可能性が高まります。

問い合わせ内容を理解し自律的に処理を行うAIエージェントと、人ならではの判断や共感を組み合わせる“AIと人のハイブリッド設計”こそが、顧客満足と従業員保護の両立に向けた重要な方向性と言えるでしょう。より良いCXを共に創り出すパートナーとして、AIエージェントの重要性は今後ますます増していくのではないでしょうか。

調査レポートのダウンロードはこちら

本記事で紹介した内容は調査結果の一部です。詳細な年代別データや、業界別のチャット活用動向、消費者の生の声(フリーコメント)などをまとめたフルレポートは、以下より無料でダウンロードいただけます。


過去の調査レポートはこちら

調査概要

調査名称:お客さま窓口の利用実態調査2025-2026         
調査方法:Fastask(株式会社ジャストシステム提供)でインターネットアンケート調査を実施
調査主体:CX-Branding Tech. Lab(モビルス株式会社)
調査時期:2025年12月22日~12月25日
調査対象:全国の15歳~70歳以上の男女765名
(内訳)男性 390名 女性375名、
15-19歳100名、20代113名、30代108名、40代109名、50代111名、60代112名、70歳以上 112名
有効回答数:765サンプル
<本調査対象者条件>
事前調査(15歳~70歳以上の男女6,266名を対象)で、「あなたは、商品やサービスについて、疑問点などを企業に問い合わせをしたことがありますか?」の質問に「ある」と回答した人を対象に本調査を行いました。
※設問ごとの有効回答数を「n=」で記載しています。

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