顧客サポートの効率化や顧客満足度を高めるために有効なチャットボットやオペレーターチャットですが、導入してみたものの、うまく成果が出ないという声も聞かれます。

実は、チャット導入の失敗にはいくつかの共通するパターンがあります。

ここでは、主要な5つのパターンについて、それぞれの原因と結果を見ていきましょう。

目的・KPIがない

他社での導入やAIブームを理由に「とりあえず、チャットを導入しよう」という場合に起こりやすいパターン。

「何のために(目的)」「誰のために(想定ユーザー)」「どう評価するか(KPI)」が不明なまま導入するため、評価そのものが難しくなってしまいます。

そして「何のためにやっているかわからない」という理由で、成果の出せないまま、失敗に終わることが多くなります。

問い合わせが足りない

チャットボットの賢さに自信が持てない、オペレーターの対応上限を超える問い合わせが入ってこないか不安などの理由で、「ひとまず、Webの目立たないところでひっそりと始めよう」「大々的な告知をせず、様子を見よう」という場合に起こりやすいパターン。

十分な問い合わせが入ってこないため、オペレーションの改善やAIの追加学習、分析、導入効果検証ができなくなります。

機能・性能が足りない

成果が出るかもわからないし、「機能もシンプルで、価格も手ごろなシステムでまずは試してみよう」という場合に起こりやすいパターン。

高度なシナリオやAIによる自動応答、顧客システムとの連携などの拡張性、セキュリティ、オペレーター支援機能、統計情報・KPI出力が不十分で、本導入ではシステムのリプレイスになってしまうことがあります。

また、問い合わせのアクセス集中に耐えられず、サーバーが落ちてしまうチャットボットも存在します。

社内でうまく運用できない

「ひとまず専門家に任せよう」と導入や初期の運用を外部のベンダーやSIerに任せっきりの場合に起こりやすいパターン。

社内で責任を持つ担当がおらず、公開後の十分なAIのメンテナンスや評価がなされなかったり、明確なガイドラインがないまま、複数の担当が運用し、整合性のないAIの学習や過去の学習履歴の管理で混乱するなど、チャットボットの回答精度が上がらない原因になります。

AIに期待し過ぎてしまう

「顧客からの質問で自ら学習し、賢くなって何でも答えられるようになる」という幻想をもって、チャットボットを導入してしまうパターン。

運用開始をして早々に「思ったほど賢くないじゃないか」と幻滅、失敗してしまいます。AIの意図解釈もしっかり利用しつつ、チャットボットのシナリオを工夫したり、オペレーター連携を導入したりすることで、AI頼みで起こりやすい問題を回避できます。

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チャットボット、オペレーターチャットの導入には、時間も予算も工数もかかります。モビルスでは、多くのお客さまの導入支援を行ってきた経験から、失敗を防ぐためのノウハウを蓄積しています。チャット導入・ノンボイス対応をご検討のお客さまは、ぜひ一度モビルスまでご相談ください。

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