チャットサポートの強みの一つは、チャット問い合わせへの自動応答、チャットボットが活用できることです。

人工知能(AI)を活用して、よくある質問に24時間自動で回答するチャットボットや、予めよく聞かれる質問やカテゴリを作成し、シナリオベースで自動応答するチャットボットも有効です。

ある大手ECサイトでは、問い合わせの60~70%をチャットボットが対応している例もあります。また、チャットボットがサポート担当15人分の働きを実現しているECサイトもあります。

もちろん、業種・業態、顧客属性や問い合わせ内容によっては、自動応答が難しいこともあります。その場合には、チャットボットからオペレーターにつなぐしくみを用意しておけばよいのです。

チャットボットはピーク処理にこそ、威力を発揮

チャットボットが最も威力を発揮するシーンのひとつは、急増する問い合わせの対応です。

例えば、製品サービスやシステムの不具合が発生すると、顧客から電話が殺到します。そんなとき、チャットボットであれば、24時間対応で同時に100件・200件の問い合わせにも対応できます。

この場合、チャットボットが「原因は、現在調査中です。XXXまでに一次調査結果を全顧客に通知します。」という回答を延々と繰り返すだけでも十分です。

事実これだけで、電話の問い合わせは激減します。顧客からしても情報がゼロでは心配になりますが、最低限の情報があれば安心するという好例です。

急激な問い合わせピークに強いチャットボット

また、LINEによる配信で顧客に広告やキャンペーンを行う場合にも、チャットボットなら集中的な申込みピークを受け止めることができ、大切なコンバージョンを逃しません。

オペレーターでは人の頭数以上の同時サポートはできませんが、チャットボットなら急なピーク対応にも圧倒的な強さを発揮するのです。

FAQより効果を出しやすい、よくある手続きを処理するチャットボットとは

実は、一般的に普及している質問回答のチャットボットよりも強力なものがあります。

それは、よくある手続き(FAP:Frequently Asked Procedures)の自動対応・処理を行うチャットボットです。

再配達依頼を自動で処理するチャットボット

このタイプのチャットボットで有名なのは、大手運送会社の再配達依頼の受付ボットです。

このような手続き受付の自動化は、問い合わせの回答以上に大きなインパクトを出すことができる可能性があります。

具体的に見てみましょう。毎月10万件の再配達依頼の電話があり、一件の処理コストを200円とすると、月間2,000万円がかかります。この依頼の50%をチャットボットで受付できれば、毎月1,000万円のコスト削減になります。

このような基幹システム連携のチャットボットでは、初期開発の費用が必要ですが、通常では月間50~100万円程度で運用が可能です。

仮に初期開発で1,000~2,000万円を投じたとしても、数か月以内にペイしてしまうこともあります。

何より、顧客にとっては、手元のスマホの数タップで面倒な手続きが完了する手軽さです。

再配達受付のウェブシステムに誘導されるよりもユーザビリティが高く、LINEを使うことでプッシュ通知も受け取れるスマートさが喜ばれるのです。

チャットボットは、このように優れた顧客体験を生み、顧客満足度を高められる強力なツールです。

一般にイメージされるような、質問に回答するチャットボットばかりにこだわる必要はありません。

手続き受付も含めて、最も導入効果を出せるサポート業務を見極めてチャットボットを導入し、人でしかできないサポートはオペレーターが担えばよいのです。

AIと人が最適な役割分担する、優れたハイブリッドチャットサポートがオススメです。

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チャットボットで請求書の自動受付を行うことで、ユーザーも企業側も作業負担が削減した、アニコム損害保険様の事例インタビューはこちら! また、モビルスでは、チャットボットとオペレーターチャットの連携事例も多数あります。チャットボットやチャットサポートをお考えのときは、ぜひ一度ご相談ください。

関連外部サイト
トランス・コスモスが運営する情報サイト「Cotra」
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