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<2020年11月17日→2021年12月23日更新>

チャットボットを導入したあと、「成果が出ているのか?」「どう評価したらよいか?」と、悩んでいる方は多いのではないでしょうか。

この記事では、コンタクトセンター(コールセンター)などで、顧客サポートツールとして、問い合わせ業務の効率化や、顧客満足度向上を目的に、チャットボットを活用する場合の、チャットボットのKPIについて解説していきます。

チャットボットのKPIは「回答率」「正答率」「解決率」を見る

チャットボットのKPIは、「回答率」「正答率」「解決率」で見ていきます。

「回答率」とは

ユーザーからの質問にチャットボットが答えられた割合です。

「正答率」と

「ユーザーの質問に対して何らかの回答がされた、かつ、その回答に対する満足度についてのアンケートに答えた件数」を分母とし、「『はい(回答に満足)』と答えた件数と、『いいえ(回答に不満足)』と答えた件数のうち、回答内容は正答だった件数の和」を分子として出した割合です。

正答率の定義

「解決率」

ユーザーの質問にチャットボットが回答し、その回答に対する満足度についてのアンケートで「はい(回答に満足)」と答えた割合です。

チャットボットが答えられる割合(回答率)を増やし、正答率、そしてユーザーが満足する割合(解決率)を向上していくことを目指します。

チャットボットを導入する目的に応じて、「回答率」「正答率」「解決率」のどこに比重を置くか、どのくらいの目標値を設定するか、KPIの値を考えていきます。

チャットボットで回答した件数(トラフィック)の確保が必要

「回答率」「正答率」「解決率」を見ていくうえで、そもそもチャットボットで対応した数が少ないと、効果が出ているか正しく測定することは難しくなります。

まずは、チャットボットが使われた件数(トラフィック)を確保することが必要です。

導入前の全体の呼量の把握と、チャットボットで対応するコールリーズンを明確にすることが重要

チャットボットのKPIを考えていくうえ大事なことは、チャットボットを導入する前に、「全体の呼量(問い合わせ電話の件数)がどのくらいあるのか?」「どのコールリーズン(問い合わせ内容)をチャットボットで対応するのか?」を明確にすることが重要です。

チャットボット導入前の問い合わせ件数のうち、チャットボットがどのくらい対応できたかを見ていきます。

チャットボットのKPIを考えるポイント

チャットボットのKPIを考えるためのポイントは、次の3つにまとめられます。

チャットボットのKPIを考えるポイント3点

トラフィックの確保

トラフィックの確保は、Webサイトに小窓を設置したり、問い合わせのページに埋め込んだり、LINEを活用するなど、インターフェースを試行錯誤し、わかりやすい導線を作ることを考えていきます。

回答精度の向上

回答精度の向上のためには、まず現状把握が必要です。そのうえで、回答できなかった問い合わせを一つひとつ潰し、正答率を上げていきます。そのためにも、専任の運用担当を決め、運用履歴の管理、トラフィックの確保、有人対応履歴の活用など、PDCAを組むことが必須です。

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ユーザーに労力をかけない、UI設計

UI(ユーザーインターフェース)の設計で重要なのは、チャットボットを使うことで、ユーザーの労力がどれほど少なくなるかです。

例えば、ペット保険売上シェア1位のアニコム損害保険株式会社では、「保険金請求手続き」をLINEで完結できるようにしています。

従来は、「保険金請求書をWebサイトからダウンロード→手書きで記入→ポストに投函して郵送」のプロセスが必要でした。

LINE公式アカウント上でチャットボットの質問に答えていくことで、ユーザーはたった3分で保険金請求手続きを完了できるようになったのです!

LINEチャットボットで、簡単に保険金請求手続きまで完了

チャットボット・セルフチェックシート

チャットボット導入や運用にあたり、必要な要素が欠けていないか、現状の課題と改善策を簡易診断可能な「セルフチェックシート」です。

下記よりダウンロードいただけます。ぜひご活用ください!

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細川
モビルスでは、多くのお客さまの導入支援を行ってきた経験から、失敗を防ぐためのノウハウを蓄積しています。チャットボット導入・ノンボイス対応をご検討のお客さまは、ぜひ一度モビルスまでご相談ください。

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トランス・コスモスが運営する情報サイト「Cotra」
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