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大分県では、2021年11月に「大分県LINE公式アカウント」のリニューアルを行い、「セグメント情報配信」「有人チャット」「チャットボット」をご活用いただいています。

大分県 企画振興部広報広聴課 久井田 千晴 氏、福祉保健部こども未来課 海士野 愛 氏(※肩書は2022年3月当時)、農林水産部新規就業・経営体支援課 椎原 佑 氏に、導入の目的や運用方法、導入後の効果や今後の展望などについてお話を伺いました。

人口規模1,109,410人(2022年3月1日現在)
導入製品「MOBI CAST」(セグメント情報配信機能、Mail to LINE)、有人チャットシステム「MOBI AGENT」、チャットボット「MOBI BOT」
大分県LINE公式アカウント概要

情報配信頻度の調整が難しく、友だち数も伸び悩んでいた

―2021年11月に行った「大分県LINE公式アカウント」のリニューアルの狙い、「セグメント情報配信」「有人チャット」「チャットボット」を導入いただいた目的を教えてください。

久井田氏:

広報広聴課として「大分県LINE公式アカウント」を運営していたのですが、友だち登録している全員へ一斉に情報配信する以外できなかったため、配信頻度や内容の調整が難しく、友だち数も伸び悩んでいました。

LINE公式アカウントをもっと活用し、情報を欲している方に必要な情報を届けられるよう、機能を拡充しリニューアルするに至りました。

広報広聴課だけでなく、LINEを活用した情報発信や相談受付に取り組みたいと手を挙げてくれたほかの課と一緒に今回のリニューアルを進めました。

椎原氏:

コロナ禍で、改めてオンラインでの情報配信が重要だと考えています。LINEはプッシュ型で情報を届けられる点、国内の利用者が約9,000万人と利用者が多い点から、農林水産部としてもLINEをもっと活用していきたいと考えていました。

(※2022年1月時点。参照:Zホールディングス株式会社 2021年度 第3四半期決算説明会資料

大分県インタビュー
(左から)椎原氏、海士野氏、久井田氏、株式会社オーイーシー 阿部氏。「大分県LINE公式アカウント」の導入支援およびサポートを行うオーイーシー 阿部氏にもインタビューに同席いただきました。

セグメント情報配信機能で、利用者が欲しい情報だけ受け取れるようになった

リニューアルに伴う機能拡充で利用できるようになったサービスの特長を教えてください。

久井田氏:

一つ目は、セグメント情報配信機能の導入により、利用者が受信設定メニューから受け取りたい情報を選択できるようになった点です。防災情報や、県内のコロナに関する情報、子育てや農林水産業など欲しい情報だけ受け取れます。

アカウント「セグメント情報配信」の利用方法

二つ目は、チャットボットの活用で利用者が県の情報にアクセスしやすくなった点です。今までは、県のホームページ上にはさまざまな情報を載せているので、必要な情報が載っているページが深い階層にある場合もあり、利用者は情報を得るまで大変だったと思います。

今は欲しい情報のキーワードを入力すると、チャットボットが最適なページを自動で表示するので、利便性が高まっていると期待しています。

大分県LINE公式アカウント「チャットボット機能」の利用方法

「SNSで相談したい」県民からの声に答え、有人チャット相談を開始

海士野氏:

子育て関連では、チャットボットから有人チャットへも繋げています。専門の相談員に子育てに関してチャットで相談できるようになりました。

大分県では、専門家による電話相談を元々受け付けていましたが、電話に抵抗のある若い方も増えていました。県民からも「SNSを通じた相談に応じてほしい」という要望もあり、電話以外の相談受付をできないかと検討していました。

全ての相談に有人チャットで対応するのは難しいと考え、定型的な質問はまずチャットボットで自動に回答し、その上で個別に相談したい方は有人チャットに繋ぐ形での構成としています。

大分県LINE公式アカウント「有人チャット」の利用方法

豊富な製品群とセキュリティ面の安心さが決め手

製品を比較検討される際、どんな点を重要視されていましたか?

オーイーシー 阿部氏:

今回のリニューアルで大分県が重視していた機能は、セグメント情報配信と有人チャット対応です。チャットボット含めてこれらの製品群を持つ点、プライバシー保護など情報セキュリティ面で問題がないかの2点を決め手としてモビルスの自治体パックを選定しました。

モビルスを認知いただいたきっかけを教えてください。

久井田氏:

最初は、福岡市さんの事例がきっかけです。友だち数が圧倒的に多い福岡市さんと、有人チャットをやっていた古河市さんの事例からモビルスを知りました。

前例を作りほかの課も巻き込んでいきたい

―LINE公式アカウントの運用体制について教えてください。

久井田氏:

全体の窓口としての運営と、アカウント権限の管理は広報広聴課が担当です。チャットボットのシナリオ作成や情報配信の内容については、それぞれの課に関わってもらいながら進めています。

椎原氏:

LINE公式アカウントを活用している課はまだ少ないですが、広報広聴課が音頭を取ってくれて、LINEを活用したいと手を挙げた課が集まって始めました。県庁は組織が大きいので、全部をまとめて意思疎通を図るのは難しいですが、有効性が見えてくるとほかの課も巻き込んでいけると期待しています。

大分県インタビュー
海士野氏はこども未来課の子育て支援班として、子育て支援に係る様々な施策を担当。久井田氏は広報広聴課として、県の施策を県民へ届けるほか、県外へ向けての認知向上のPR業務も行っている。

複数の課のサービスを一つのアカウントにまとめると決めるまでが大変だった

サービス開始までに大変だったことはありますか?

海士野氏:

すでにある大分県LINE公式アカウントに集約すると決めるまでが、一番大変だったかもしれません。当初は、それぞれのセクションのLINE公式アカウントを作れないかと考えていたのです。一つのアカウントで複数の課のサービスを搭載するイメージが、最初は持てなかったので…。広報広聴課と検討する中で、結果的に、一つのアカウントに集約できたのは良かったと思っています。

大分県インタビュー
写真撮影には「大分県応援団“鳥”めじろん」も登場してくれた。

利用者の視点で見ると、課ごとにアカウントを登録するより、一つにまとまっていた方が使い勝手がよさそうですよね。一つのアカウントに集約するために課題を乗り越えたコツがあれば教えてください。

海士野氏:

今までも課で独自にアカウントを持っているところもありましたが、友だち数が大幅に増えているわけではありません。最初は関心がない課の情報に対して潜在的なニーズを持っている方も含めて、多くの方の目に触れてほしいと考えると、一つのアカウントに集約した方が良いと考えました。

椎原氏:

担当同士が仲良くやれたことや担当にほぼ任せてもらえる組織体制も大きかったと思います。サービス開始まで時間が限られた中、各課で意見を調整しながら同じ方向を向いて進められたので良かったです。

利用者の利便性を第一に、情報配信のバランスを考える

運用する上で工夫している点を教えてください。

久井田氏:

情報配信は、広報広聴課で各課から希望を募り行っています。その際に、文字だけでなく画像や改行を入れるなどして読みやすくなるようにしたり、送る時間も夕方の通勤時間帯に送ったりなど、たくさんの方にきちんと情報を受け取ってもらえるよう工夫しています。

伝えたい情報はたくさんありますが、そのまますべて盛り込むと見づらくなるので、利用者の利便性を第一に考え、ユーザビリティを損なわないよう気を付けて運用しています。

椎原氏:

各課に配信内容を完全に任せてしまうと、公文書のような硬い文面になってしまう恐れもあるので、広報広聴課のフィルターを通すようにしています。送付する時間帯も含めて、広報広聴課が計算してくれているので安心です。

セグメント配信機能の登録・変更・解除のイメージ
セグメント配信機能の導入で、利用者は好きなタイミングで欲しい情報の登録・解除ができる。設定項目は、自治体が自由に設定できる。大項目のほか、地域や情報の細かい種類などの中項目も設定可能。

5ヵ月で友だちが一万人以上増加。キャンペーン終了後もブロックされない

導入して良かった点や、成果を感じている点を教えてください。

久井田氏:

目に見えた一番の成果は、友だち数が劇的に増えたことです。リニューアル前は約6,400人だった友だち数が約17,500人になりました。5ヵ月で1万人以上増えたのです。リニューアル時に、プロモーションにも力を入れて、友だち登録でプレゼントが当たるキャンペーンもしました。

キャンペーン期間が終わるとブロックされてしまうかと思いましたが、目に見えてブロック数が増えることはありませんでした。実際に使ってみてメリットを感じてもらえたから、友だちで居続けてくれているのかと思います。

海士野氏:

子育て世帯の方にモニターとしてチャットボットや有人チャットを使ってもらっていたのですが、とても評判が良かったです。「自分で調べるよりも情報にたどり着きやすい」「知らなかった制度の情報を得ることができた」といった声もいただいています。改善案もいただいているので、利用者の声を反映しながら改善も進めていく予定です。

有人チャットは、こども未来課以外の課でも活用が始まる予定です。

椎原氏:

当初の目的であった、セグメントごとに情報配信できるようになったのは良かったです。こちらで自由に受信項目を設定できるのは使いやすいです。まだ上手く使いこなせていない点もあるので、より多くの方に情報が届くよう活用していきます。

利用者にとって本当に使いやすいLINE公式アカウントを作っていきたい

今後の展望を教えてください。

久井田氏:

限られた課で始めたばかりなので、これからほかの課にも活用が広がり、利用者にとって本当に使いやすいLINE公式アカウントを作っていきたいです。

友だち数は増えていますが、受信登録までしている方が少ないことが課題です。全体向けのメッセージ配信はあまりしていないので、受信登録していないと「情報が来ないな」と思っている方もいるかもしれません。友だち数を増やすと同時に、受信登録者数を増やしていきたいです。

情報配信のイメージ
重要なお知らせは友だち全員へ配信。その際に、受信設定の登録案内を送り、より多くの方に有効活用してもらえるよう周知を続けている。

大分県で1月に大きな地震があった際に、地震対策についてまとめた防災メッセージを全員宛てに送ったところ、非常に高い関心を持ってくれて、多くの方に見ていただけました。ほかにもコロナの日々の陽性者数や関連する情報も全員宛てに送っていますが、こちらも関心度が高いです。

併せて受信設定を促すメッセージを送ったところ、受信設定の登録者も増えました。このように、多くの方から関心が高い情報と一緒に受信登録を促すメッセージを送ると受信登録に結びつくと考えています。これからも地道な広報を続けていきます。

LINEやボイスボットを活用をした自治体事例集

住民サポートのためのLINE活用やボイスボット導入によって、成果を上げているお客さま事例をまとめて紹介しています!

下記より無料でダウンロードできますので、ぜひご覧ください。