Mobilus SupportTech Labでは、
「SupportTech」業界の現在地を見える化することを目的に、国内で展開する関連サービスを分類した「SupportTechカオスマップVer.2(2022.02)」 を発表しました。

本記事では、Mobilus SupportTech Lab所長 石井による、「SupportTechカオスマップ」の解説として、顧客サポートの技術トレンドについて紹介します。

コロナ渦において、顧客(住民)接点の品質維持に向けて、多大な努力を強いられている企業や自治体は決して少なくありません。通常期に比べて比較的人員の採用が容易となったものの、いつなんどきクラスターの発生など突発的な事由によりオペレーションの継続を妨げられるのか、分からない綱渡りを強いられてきました。

その様な中、在宅でのオペレーション体制の強化、自己解決比率の向上によるコールボリューム自体の削減や、定型業務の自動化推進といった取り組みへの投資スピードが飛躍的に上がって来たと実感しています。

その背景にあるのはテクノロジーの進化があります。これまで「コンセプト」に近かったボイスボットや紙書類の自動認識などが、音声認識や画像認識技術の進化により「使えるソリューション」への昇格がなされました。その背景にはより精度が高く、また使い勝手の良いAIモデルの普及があります。ボイスボットや書面OCRは、既にオペレーションの一部として組み込まれ始めています。

各ソリューション開発企業は、このAIモデルの進化を活用して、更なるサポート領域の効率化や、品質向上に資する開発を展開しています。

今回SupportTechカオスマップに、新たに感情認識やテキストマイニングどの領域を加えました。未だ発展途上にあるものの、それ程の時間をかけずに「使えるソリューション」への昇格を果たすのではと期待しています。

SupportTechは今日、非常なスピードで進化しています。このエキサイティングな領域をぜひ皆さんと一緒に盛り上げていければと願っています。

金融損保業界や自治体など幅広い業種・使い方で「ボイスボット」の実用化が進む
~RPA連携で定型手続きの完全自動化やAIとの対話、オペレーター連携など活用の幅が広がる~

ボイスボットとは、AI音声認識技術を活用した電話自動応答システムです。自動でヒアリングした内容を自動でテキスト化し、メールやSlackなどで担当者へ受電内容を自動で振り分けるなど、電話対応時間の削減や呼量急増時のあふれ呼対策として期待されています。

2021年はボイスボットの実用化が進みました。代表電話など一次受付の自動化だけでなく、RPAと連携して受付から後処理まで定型手続きの完全自動化といった使い方もされています。手続き対応の自動化など金融・損保での活用や、コロナ関連で急増する問い合わせ対応の対策として自治体への導入など、さまざまな業種・業界で活用も進みました。

さらに、GoogleのContact Center AI(CCAT)を始めとしたAIの活用で、ユーザーの会話意図を解釈・把握し、適切な選択・回答を実現する、簡易な対話の自動化も一部で実用化が始まっています。

また、ボイスボットでヒアリングした内容をオペレーターに引継ぎ、ユーザーが繰り返し説明せずにオペレーターに情報が共有されることで、電話上でのボットと有人のシームレスな連携ができるようになってきました。ボイスボットは、今後、益々活用シーンが広がっていくと考えられます。

音声認識技術の進化に伴い、オペレーター支援に要約・ナレッジ支援・感情分析が実用され、VOCにもデータ活用~ビジュアルIVRは、顧客の導線分析の役割も~

音声認識やテキストマイニング技術の進化により、オペレーター支援として、顧客対応のリアルタイムのテキスト化や要約・ナレッジ支援、感情分析による顧客対応品質の向上といったデータ活用が実用化されてきました。

顧客の感情分析や問い合わせ対応履歴、行動分析のデータをオペレーターへの的確な情報提供や高品質な対応といった顧客サポートへの反映はもちろん、マーケティングへの活用や経営の意思決定などVOC(Voice of customer)へ活用も進んでいます。

また、ここ数年コンタクトセンターへの導入が進む「ビジュアルIVR」は、顧客導線の整理・改善により適切なチャネルへ顧客を導くといった目的に加えて、問い合わせ窓口までの顧客の行動導線を分析する役割にも注目されています。