【消費者のLINE公式アカウント利用実態調査2025】60代以上のLINEの利用率が約7割に到達、5年で1割増加。全年代の6割超がチャットで企業への問い合わせを希望、20代〜30代では7割に。
投稿日:2025年9月9日 | 更新日:2025年9月4日

LINEは日本国内で月間9,800万人※が利用するSNSアプリです。LINEの高い利用率を背景に、企業や店舗は、LINEの利用者とつながり情報を発信できるビジネスツールとして「LINE公式アカウント」をマーケティングやインフラに幅広く活用しています。LINE公式アカウントの活用方法は多岐にわたり、LINEスタンプやクーポンの配布、消費者が希望する情報の配信、サービスの申し込みや再配達依頼といった手続き、さらにはチャットでの問い合わせや相談など、双方向のコミュニケーションツールとして幅広く利用されています。
こうした背景から、消費者のLINE公式アカウントの利用動向を明らかにすることで、今後の顧客サポートの在り方を検証する目的で調査を実施しました。2022年に続き3回目の調査です。当記事では、調査の結果について紹介します。
※LINEヤフー株式会社 LINEヤフー 媒体資料 2025年6月23日更新版
調査概要
調査名:消費者のLINE公式アカウント利用実態調査2025
調査期間:2025年6月5日~2025年6月11日
調査対象:20歳~60歳以上の男女
(内訳)男性:330名、女性:325名、
20代:133名、30代:131名、40代:131名、50代:128名、60代以上:132名
<本調査対象者条件>
事前調査(20歳~60歳以上の男女2,141名を対象)で、「LINE公式アカウントを友だち追加していますか?」の質問に「はい」と回答した方
調査方法:Fastask(株式会社ジャストシステム提供)でインターネットアンケート調査を実施
有効回答数:655サンプル
調査企画:モビルス株式会社「CX-Branding Tech. Lab」
調査サマリ
- 60代以上のLINEの利用は5年で1割増、アクティブシニアの利用が伸び、約7割のシニアが利用。全年代でもLINEが最多で約7割
- 友だち追加したLINE公式アカウントの業種は「ショッピング」が最多で6割。友だち追加後は5割がクーポン利用の経験あり。若年層は、チャット問い合わせやID連携を積極的に利用
- 9割が有人チャット、チャットボットを「便利」と回答。約6割がLINE公式アカウントのチャットで相談や質問を希望。20~30代は7割に上る。
- 7割が「ブロック経験あり」と回答。若年層ほどブロック経験が高い傾向
- 友だち追加の目的は約5割がLINEスタンプ・クーポンの入手。40代が6割で最多。20代は他年代に比べ、チャット問い合わせも高い傾向。
- 8割が企業やお店とのコミュニケーション手段として、LINE公式アカウントが「便利」と回答
調査の結果
若年層はLINEを「使う」から「活用する」へ:問い合わせ・本人確認まで積極的に利用
本調査では、特に20〜30代の若年層がLINE公式アカウントを活用して問い合わせや手続きなどに活用していることが明らかになりました。「オペレーターへのチャット問い合わせ」では、20代で24.8%、30代で21.4%と5人に1人以上、「チャットボット(自動応答)利用」では、20代で25.6%、30代で26.0%と4人に1人以上が利用していました。さらに「ID連携を通じた本人確認を伴う手続きをした」も20代で21.8%%、30代で26.7%%と高く、情報受信・閲覧にとどまらず、能動的にLINEを手段として使いこなしている層が広がっていることがうかがえます。

ユーザーが求める「完結型」体験と全年代に広がるLINEの利便性
「ブロックせずに使い続けたい条件」や「あったら良いと思う機能」に関する回答は、年代を問わず、LINE内で情報収集だけでなく予約や購入・変更など手続きや確認といったより多くの操作を完結できること、チャットでの双方向コミュニケーションが可能なサポート体制の充実を求めていることがわかりました。


8割が、企業等とのコミュニケーション手段としてLINE公式アカウントは便利だと回答しています。多くのユーザーは、クーポンやお得情報の入手、最新情報の収集、特にチャットでの問い合わせのしやすさ(手軽さ、早さ、時間にとらわれない点)に利便性を感じているようです。また、日常的によく使うSNSは全年代でLINEが最多の約7割(67.9%)であることから、LINEが日常的に使われる身近なツールであることも、その便利さを後押ししています。特にシニア層の利用率が過去5年間で1割増加し、2025年には約7割に達することが注目されます。シニア層をターゲットとする企業は、LINEを活用したプロモーション戦略を検討する必要があると考えられます。


次なる進化:双方向コミュニケーションとAIが拓く顧客体験向上
一方で、配信頻度の多さや、定型文によるコミュニケーションの限界などの課題も見えてきました。割引や情報配信だけでなく、予約・購入といった手続きや、問い合わせなどユーザー起点のやり取りや、双方向のコミュニケーション機能の充実化が、今後ますます重要になると考えられます。その実現には、生成AIやAIエージェントなどの技術を活用し、パーソナライズされたコミュニケーションを実現することが不可欠です。モビルスは、こうした双方向かつシームレスな顧客体験の実現を、テクノロジーの力で支援してまいります。

調査レポートのダウンロード
記事で紹介した「消費者のLINE通知メッセージ利用実態調査2025」の調査レポート全文を、下記よりダウンロードできます。ぜひご覧ください。