fbpx

コールセンター(コンタクトセンター)のIVRとは?仕組みから導入ポイント・メリットまで

投稿日:2024年10月31日 | 更新日:2026年3月31日

入電過多や慢性的な人手不足にお悩みのコールセンター現場において、課題解決の切り札となるのが「IVR(自動音声応答システム)」です。

IVRとは、音声ガイダンスと顧客のプッシュ操作によって、電話の自動振り分けや無人応答を行う仕組みのこと。適切に設計すれば、呼量削減や平均処理時間(AHT)短縮、顧客満足度(CS)向上を同時に実現する強力なアシスタントになります。

当記事では、現場改善に直結する以下のようなポイントを中心に解説します。

  • IVRの基礎知識と三つの種類
  • 効果絶大な六つの活用シーン
  • お客様を迷わせないシナリオ設計の鉄則
  • 確実な製品選びの六つの比較ポイント

「今のIVRはただの振り分け機になっている」「本格的に電話業務を自動化したい」という方は、ぜひ改善にお役立てください。

目次

IVR(自動音声応答システム)とは?

概要

IVR(Interactive Voice Response)とは、電話対応を自動化するシステムで、音声ガイダンスを通じて顧客が入力したものに応じて回答を行う仕組みです。 顧客が電話のプッシュボタンを使用して選択肢を入力すると、内容に基づいて適切な部門やサービスに自動で接続します。

IVRは、顧客対応の効率化や、オペレーターの負担軽減に貢献するため、多くの企業で導入されています。電話対応を自動化することで、営業時間外の対応や、待ち時間の短縮に効果的です。顧客はオペレーターと話さずに必要な情報を即座に得ることができるため、迅速な対応が求められる現代の顧客ニーズに適していると言えます。

歴史と背景

IVRは1970年代に登場し、当初は大手企業が高額な設備を導入して使うシステムでした。 1990年代から技術の進歩と共に導入コストが下がり、中小企業やコールセンターに導入されるようになりました。2000年代に入るとインターネットの普及によりクラウド型IVRが登場し、コストパフォーマンスが向上し、IVRはさらに広まっていきました。

コールセンターは離職率の高さや採用難による慢性的な人手不足の課題を抱えています。電話がつながらない・待たされるといった顧客の不満につながることや、オペレーターの負荷が高くなることも問題です。こうした課題に対し、IVRは顧客の利便性向上と企業の業務効率化を目的に発展してきました。

現代では、AI技術を活用した音声認識システムと連携し、より高度な自動応答が可能になっています。また、音声だけでなくWebサイトやスマートフォンの画面上に案内メニューを表示するビジュアルIVRも登場し、システムは時代と共に進化し続けています。

ボイスボットとの違い

IVRと似たシステムとして、ボイスボットがあります。ボイスボットは、人工知能(AI)を搭載した音声自動応答システムです。顧客がガイダンスを聞いて該当するプッシュボタンを押すとあらかじめ録音してある音声が自動再生されるIVRと違い、ボイスボットは顧客が発話した内容に応じて最適なシナリオで会話が進行します。

ボイスボットについては、以下の記事で詳しく解説しています。

あわせて読みたい関連記事
ボイスボットとは?活用事例、導入時比較ポイントから設計運用術まで

AIエージェント型ボイスボットの事例

SBIいきいき少額短期保険株式会社|生成AIエージェント型のボイスボットで受付完結率70%超を実現

IVRの種類とは?

IVRの種類は「オンプレミス型」「クラウド型」「ビジュアルIVR」の3つです。また、ボイスボット(AI電話自動応答システム)との違いについても紹介します。

オンプレミス型IVR

オンプレミス型は、自社のサーバー環境に専用の装置を設置しシステムを構築する大規模なIVRです。自社で運用・管理を行うため、 セキュリティやカスタマイズ性に優れており、金融機関や大規模なコールセンターなど大企業で採用されてきました。一方で、必要な機器の調達や専用回線の設定工事費、インフラの維持・管理として、初期費用やメンテナンス費用が高いデメリットがあります。

クラウド型IVR

クラウド型は、インターネット(クラウド)上に構築されたシステムを利用する運用方法です。 インターネットの接続環境があればどこからでもアクセスでき、自社環境の構築や機器の用意が不要なため、初期導入コストを低く抑えられます。そのため、中小企業やコールセンターで主に使われています。導入までがスムーズに進むため、迅速なコールセンターの立ち上げに最適です。

ビジュアルIVR

ビジュアルIVRは、スマートフォンのアプリやパソコンのWebサイトなどの画面上で視覚的に操作できる仕組みです。顧客からの電話にSMSでURLを送信し、ビジュアルIVRを設置したサイトに案内します。

IVRは、アナウンスを最後まで聞かないと先に進めなかったり、聞き逃すと最初から聞き直す必要があったりと顧客はストレスに感じることもあります。一方ビジュアルIVRは、メニューを視覚的に確認し選ぶことができるため、ユーザー体験を向上できると言えます。

また、チャットボットや有人チャット、FAQへの誘導もしやすく、 複雑な問い合わせや予約手続きにも有効です。

あわせて読みたい関連記事
ユーザーの自己解決率を上げる最適な導線設計の方法とは(ビジュアルIVR・マルチチャネル)

 

IVRの活用シーンとは?

それでは、実際にIVRをどのように設計し、活用すれば現場の課題を解決できるのでしょうか。ここでは、効果が出やすい六つの代表的な活用シーンとその設計のコツを紐解きます。

よくある質問へ回答

「営業時間」「料金」「手続き方法」といった、問い合わせ頻度が非常に高い定型的な質問は、IVRで真っ先に案内することで大きな呼量削減効果を生みます。 特に電話をかけてくるお客さまは「今すぐ答えを知りたい」という切迫したニーズを持っていることが多いため、長い前置きは省き、短いガイダンスで結論まで到達できる設計が重要です。

「FAQページやチャットボットを用意しているのに、なぜか電話が減らない」というセンターも多いですが、Webへ自発的に遷移しないお客さま層に対しては、やはり「音声で完結できる」こと自体に大きな価値があります。 もし音声だけで説明しきれない複雑な内容であれば、「詳細はSMSでURLをお送りします」と次の導線を用意することで、自己解決率をグッと引き上げることができます。

問い合わせの一次振り分け

IVRの最も典型的な用途が、お客さまの用件別に窓口を分け、適切なスキルを持った担当者へ最短でつなぐ「一次振り分け」です。

「新規契約」「解約」「請求」「故障」など、オペレーターに求められる専門性が分かれているセンターほど、この効果は絶大です。 振り分けの精度が上がれば、担当外の電話を取ってしまうことによる転送や保留、たらい回しが激減し、結果としてAHTの短縮や顧客満足度の向上に直結します。

ただし、細かく分けようとして分岐を増やしすぎるのはNGです。お客さまが迷ってしまうため、最初は大分類(3〜5択程度)に留めるのが基本です。また、「どれを選べばいいかわからない」と迷ったお客さまが離脱してしまわないよう、必ず「その他のご相談・オペレーターと話す」という逃げ道を設けておく優しさも忘れないでください。

営業時間外の案内と受付

営業時間外に電話が集中しやすい業種では、IVRで「今、受付可能なこと」と「できないこと」を明確にアナウンスするだけで、お客さまの不満を大きく軽減できます。 「緊急のトラブル対応は1番へ」「解約のお手続きは翌営業日に折り返します」など、お客さまが最も不安に思っていることを解消する情報を最優先で流しましょう。

さらに、単に「営業は終了しました」と切断するのではなく、用件と連絡先をボイスメール(録音)で受け付けたり、WebフォームやSMSへ誘導して詳細情報を入力してもらったりする運用にすれば、機会損失を防ぐだけでなく、翌営業日の後工程が非常にスムーズになります。 営業時間外の自動応答は、その品質がそのまま「企業の印象」になるため、言い回しは丁寧かつ簡潔に整えることが肝心です。

手続きの進捗案内

「申請は無事に受理されたか」「商品の発送はいつか」「審査状況はどうなっているか」といった進捗確認は、どのセンターでも問い合わせの波ができやすい典型例です。 ここで、IVR上で受付番号や電話番号をお客さまに入力してもらい、裏側のシステムと連携して自動回答できるようにすれば、大幅なコール削減が実現します。

設計のポイントは、単に「現在審査中です」といった状態を伝えるだけでなく、「結果は〇日頃にメールでお知らせします」といったように、「次に何をすればいいか(待っていればいいのか)」という次のアクションまで案内することです。 もちろん、本人への個別連絡が必要なイレギュラーケースが生じた場合は、有人対応へスムーズにエスカレーションする分岐を用意しておきましょう。

本人確認と契約情報の取得

契約者向けの窓口において、電話の冒頭で行う「本人確認」は、オペレーターにとってもお客さまにとっても時間がかかるボトルネックになりがちです。これをIVRで前処理するだけで、有人対応の負担は劇的に軽くなります。 事前に会員番号・生年月日・登録電話番号などをプッシュ入力してもらい、システムで照合できたお客さまだけを適切なメニューへつなぐ設計が有効です。

さらにCTI(電話・FAXとコンピュータシステムを統合したシステム)と連携し、オペレーターの画面に事前入力された情報をポップアップ表示できれば、聞き取りや聞き返しの時間を大幅にカットできます。 ただし、個人情報を扱うため、入力されたデータの保存有無やマスキング処理など、セキュリティ要件は明確にしておく必要があります。

また、入力間違いなどで本人確認に失敗した場合でも、再入力の案内や有人窓口への誘導を用意し、決してお客さまを「行き詰まらせない」フローを描くことが重要です。

予約変更やキャンセル受付

店舗や医療機関、面談などの予約系業務では、変更やキャンセルは「急ぎ」の要件になりやすく、特定の時間帯に電話が集中する傾向があります。 IVRで予約番号や電話番号を入力し、空き枠の案内から変更確定までを自動化できれば、オペレーターへの依存度を大きく下げることができます。

もし全自動化がシステム的に難しければ、「変更理由の選択」や「希望日時の録音」といった、有人対応に必要な情報だけを先に集めておくだけでも十分な時間短縮効果があります。 「直前キャンセルは電話のみ」「当日の変更は不可」など、業務ルールが複雑な場合は、すべてを自動化しようとせず、例外条件に当てはまるものだけを有人の窓口へ回すようにすると、現場の運用が安定します。

◆ 問い合わせ導線設計「Visual IVR」の導入事例

お客さまが自己解決しやすいように、電話、Webチャット、LINE、チャットボット、ボイスボット(電話自動応答)など、複数ある問い合わせチャネルを一覧で表示し、最適な窓口へ誘導できるシステム「Visual IVR(ビジュアルIVR)」の導入事例をご紹介します。

Visual IVRの事例一覧

 

IVRのメリットとは?

人手不足やあふれ呼に悩むコールセンターにとって、IVRは強力な課題解決の武器となります。ここでは、現場が実感できる四つのメリットをそれぞれ見ていきましょう。

業務効率化

自動応答によりオペレーターが不要な対応を減らし、より重要な業務に集中できるようになります。よくある問い合わせや簡単な質問は自動で対応できるため、顧客対応全体の効率が向上します。また、自動化によってオペレーターの手違いやミスを防ぎ、応対品質の向上にもつながります。

あわせて読みたい関連記事
明治安田生命保険相互会社|ビジュアルIVRで最適な窓口へ、呼量削減・応対時間短縮

オペレーターのリソース削減

簡単な問い合わせや案内を自動化することで、オペレーターの負担を軽減できます。窓口間違いによる取り次ぎ対応や、顧客を長時間待たせた後での対応を減らせるため、業務負担の軽減はもちろん精神的な負荷の軽減にも効果的です。 離職率の低下や業務の質の向上も期待できます。

あわせて読みたい関連記事
1万4000件の入電にボイスボットとビジュアルIVRで繁忙期の応答率維持をめざす 「繋がるコールセンター」の実現へ|株式会社ファイバーゲート

24時間365日対応が可能

営業時間外や休日の問い合わせにも自動応答で対応可能なため、これまで対応できなかった顧客に対しても常にサービスを提供できるようになります。 特に国際的な企業では、タイムゾーンに関係なく対応することも可能です。自動応答でよくある問い合わせへの回答や資料請求の案内を行うほか、営業再開後に迅速な対応が受けられるよう、折り返し予約の案内などに活用できます。

応答率の改善による顧客満足度の向上

IVRは常に稼働しており、オペレーターが対応できない時間帯でも応答できるため、顧客の待ち時間を減らします。簡単な問い合わせは自動で対応し、複雑な問い合わせはオペレーターが対応するといった振り分けをすることで、応答率の改善を期待できます。混雑時に電話がつながらない事態を避けやすく、オペレーターが対応できない「あふれ呼」の対策にも効果的です。そのため顧客は、つながらない・待たされる・たらい回しにされるといったストレスから解放され、満足度の向上につながります。

あわせて読みたい関連記事
NECパーソナルコンピュータ株式会社|ボイスボット黎明期から導入、完了率8割超え、CX向上を実感

IVRのデメリットとは?

多くのメリットを持つIVRですが、導入にあたっては注意すべきデメリットも存在します。導入後の「こんなはずじゃなかった」を防ぐため、システム運用のコスト面と、顧客心理に与える影響について解説します。

初期費用や維持費などのコストがかかる

オンプレミス型のIVR導入には初期コストやランニングコストがかかります。定期的なメンテナンスやアップデートも費用や対応コストがかかるため、注意が必要です。

選択肢が多いと顧客のストレスになる

急いでいる場合には、IVRのガイダンスが長かったり選択肢が多すぎたりすると顧客のストレスになりかねません。一方、IVRのメニューが少なすぎると、顧客が適切な選択肢にたどり着けず、結局「その他」を選ぶ人が増えオペレーターの負荷が高くなる可能性もあります。

 

IVR導入時の設計のポイントとは?

IVRの導入効果を最大化するには、メリットとデメリットを踏まえた上で「お客さまにストレスを与えない」顧客視点の設計が不可欠です。現場責任者が必ず押さえておきたい、五つの重要な設計ポイントを解説します。

「オペレーターと話す」という選択肢を入れる

顧客がオペレーターと話せる選択肢を残しておくことが重要です。 自動応答でスピーディーに問題を解決できると顧客満足度は向上しますが、人でないと解決できない場合や人の対応を望む顧客もいます。自動応答に加え、人のサポートへの移行をスムーズにすることで、顧客満足度を保つことができます。

選択肢や分岐を複雑にしすぎない

選択する番号のメニューや分岐が多すぎると、ガイダンスが長くなり顧客のストレスにつながり、顧客が迷ってしまうおそれがあります。分岐やメニューは複雑にせずシンプルな設計にすることが重要です。覚えやすくミスが起こりにくいよう、メニューは3〜5個程度に絞るのが良いでしょうか。顧客視点で検証し、わかりやすい設計を目指します。

定期的な見直しを行う

IVRは導入して終わりではなく、運用状況を分析してガイダンスやオペレーションの流れを改善していくことが大切です。商品やサービスの内容に変更があった際には、ガイダンスの内容に変更を加える必要があります。定期的に見直しを行い、常に最新の情報を提供できるようアップデートし、顧客ニーズや新しい商品に対応させていくことで、IVR導入の効果を最大化できるでしょう。

ガイダンスは短くする

IVRの途中で電話を切られてしまう(離脱する)要因として最も多いのが、「案内が長い」「結論までが遠い」という不満です。冒頭で長々と企業名の名乗りや注意事項を語るのではなく、まずは用件選択へスムーズに進める構成が基本となります。 一つのメッセージは短文に区切り、すっきりと聞き取れるように工夫しましょう。特に数字の読み上げは音声では認識しづらいため、必要な場合は確認のための繰り返しや、SMSでのテキスト送付といった補助導線を用意すると親切です。案内を短くスリム化しつつも、「困ったときは0番でオペレーターへ」といった安心の逃げ道を添えることで、冷たい印象を与えない設計が可能です。

よくある用件を先に出す

メニューの順番を決める際、自社の「組織図」や「部署の並び」といった社内都合で並べてしまっていませんか?これは絶対に避けるべき鉄則です。メニューは必ず「お客さまからの問い合わせ頻度が高い順」に配置してください。 「一番目に自分の用件がアナウンスされた」というだけで、お客さまの待ち時間に対する心理的ストレスは大きく軽減されます。

また、前述の通り問い合わせのトレンドは変化するため、固定順にするのではなく、通話ログ(各メニューの選択率、離脱率、0番が押された率など)を分析しながら、上位の用件を上に引き上げ、あまり使われないメニューは統合していくといった見直しが必要です。

ただし、一つだけ例外があります。カードの紛失や事故対応など「緊急を要する用件」がある業種の場合は、全体の件数としては少なくても、必ず最優先のメニューに配置して不安な心に寄り添う設計にしてください。

IVR製品検討時の比較ポイントとは?

IVRの設計後、最後に立ちはだかるのがベンダー選びです。「有名」「安い」で安易に選ぶと、導入後の設定変更やデータ分析でつまずく事態になりかねません。自社の課題を解決し、長く伴走できる最適なシステムを見つけるため、必ず確認しておきたい六つの比較ポイントを解説します。

シナリオ設計の自由度は高いか

IVRの導入効果を最大化できるかどうかは、「運用改善のスピード」にかかっています。そのため、分岐の作りやすさ(シナリオ設計の自由度)は最重要の比較軸です。 単なる番号プッシュだけでなく、「時間帯や曜日による分岐」「顧客属性(VIP会員など)による分岐」「入力された会員番号の桁数による分岐」など、現場の実運用で本当に必要な条件分岐が組めるかを必ず確認してください。 また、「メニューの順番をA/Bテスト的に入れ替えたい」と思った際、担当者がノーコードで即座に変更可能か、反映までにタイムラグがないかも重要です。さらに、将来的な拡張性として、途中でボイスボット(AI音声認識)への切り替えやSMS送付への誘導が柔軟に行える設計かどうかも見極めましょう。

関連する事例

管理画面は使いやすいか

IVRは「導入して終わり」ではなく、「日々改善し続ける運用」が前提のシステムです。したがって、管理画面の使いやすさ(UI/UX)は、コールセンターのKPI達成に直結します。 メニューの追加や編集、ガイダンス音声ファイルの差し替え、突発的な営業時間の設定変更や転送先の変更が、直感的な操作で行えるかをチェックしてください。現場の担当者が触れないような複雑なUIだと、少しの変更のたびにシステムベンダーへ依頼(と費用)が発生し、改善のスピードが著しく落ちてしまいます。

複数拠点や複数の電話番号を運用する場合は、「閲覧のみ/編集可」といった権限管理や、「誰がいつ変更したか」を追える履歴機能も必須です。検討時には、必ずトライアル環境を利用し、「現場の担当者が自力で修正できるか」を実際に検証するのが最も確実な方法です。

関連する事例

音声が高品質か

お客さまが最初に耳にする「音声の品質」は、そのまま顧客体験(CX)と直結します。「機械っぽくて聞き取りにくい」音声は、お客さまの不満や離脱に直結してしまうのです。 合成音声(TTS)を利用する場合は、発話の自然さや抑揚、自社独自のサービス名や固有名詞の読み上げ調整が細かくできるかをチェックしましょう。また、お客さまが屋外や車内などのノイズ環境から発信してきても、クリアに聞き取れる音量・音質であるか、回線品質の安定性も重要です。

もし音声認識(お客さまの声をテキスト化して分岐する機能)を使う場合は、単なる認識率だけでなく、「聞き取れなかった際の聞き返し方」や「誤認識してしまった時のリカバリーフロー」が自然かどうかも品質判断の基準になります。ブランドイメージを大切にするセンターであれば、声質(男性・女性・落ち着いた声など)や話速の調整など、トーン設計の自由度も欠かせない比較ポイントです。

有人連携がスムーズか

完全自動化が理想とはいえ、IVRは最終的にオペレーターによる有人対応へエスカレーションするケースが多々あります。この「システムから人への連携(ハンドオフ)」の作り込みが甘いと、かえって現場の負担が増加してしまいます。

最も避けるべきは、オペレーターにつながった瞬間に、お客さまが「最初からもう一度用件を説明し直さなければならない」状態です。これは顧客満足度を大きく下げる要因になります。 「お客さまがどのメニューを選んで到達したか」「入力した会員番号はいくつか」「本人確認の結果はどうだったか」といった情報を、オペレーターの画面にどこまで詳細に引き継げるか(引き継ぎの粒度)を必ず確認してください。そのためには、自社で現在利用しているPBX(電話交換機)、CTI、CRM(顧客管理)といった既存システムとの接続方式(API、SIP、Webhookなど)が、要件に合致するかどうかの事前確認が不可欠です。

ログ・分析・レポート機能は充実しているか

データに基づいた改善サイクルを回すための、ログとレポート機能はIVR運用の「生命線」です。 メニュー別の選択率、途中での離脱率、オペレーター希望(0番)のプッシュ率、平均滞在時間、転送の成功率といった基本的な指標が、ダッシュボードで標準的に閲覧できるかを確認しましょう。時間帯別や曜日別の傾向が追えるようになれば、「特定の曜日の午前中は、このメニューを一番上に持ってくる」といった具体的な改善に直結します。

さらに、通話録音や(可能であれば)テキスト化データと紐づけて分析できれば、「お客さまがどのガイダンスの、どの単語を聞いた瞬間に電話を切っているか」といった離脱の原因特定が一気に進みます。また、自社で既に利用しているBI(Business Intelligence)ツールがある場合は、CSV出力やAPI連携で自社ダッシュボードへデータを取り込めるかも、継続的な改善の観点から重要です。

セキュリティ性は高いか

電話番号、会員番号、生年月日といった情報を入力してもらう以上、厳格なセキュリティ要件を満たせない製品は、そもそも導入の土俵に上がれません。 データの保存場所(国内サーバーか海外か)、通信や保存データの暗号化、アクセス制御、操作の監査ログが標準で備わっているかを確認してください。

入力された情報や録音データを保存する場合、その保持期間の設定、確実な削除方法、そしてオペレーターの画面に表示させる際のマスキング対応(下4桁だけ表示するなど)が明確であることが重要です。 クラウド型IVRを検討する場合は、サービス提供元が第三者認証(ISO27001/ISMSなど)を取得しているか、運用保守体制はどうなっているか、万が一の障害時の復旧方針(SLA)は明確かといった点も、ベンダー選定の重要な比較対象となります。

あわせて読みたい関連記事
セキュリティ認証制度とは?種類・メリットから取得事例まで

まとめ

IVR(自動音声応答システム)は、適切に導入・活用すれば、24時間365日休むことなく働き、オペレーターの貴重なリソースを守ってくれる非常に頼もしい存在です。

しかし当記事で解説した通り、IVRは「導入して終わり」の魔法のツールではありません。お客さまの視点に立った分かりやすいシナリオ設計と、通話ログやデータに基づいた継続的な改善(PDCA)を回し続けられるかどうかが、成功の鍵を握ります。もし現在、「導入したもののオペレーターへの転送ばかりになっている」「設定変更が難しくて放置されている」といったお悩みがあるなら、それはシステムや運用体制を見直す絶好のタイミングです。

当記事を執筆するモビルスでは、自己解決を促すビジュアルIVRや、AIボイスボット、オペレーション支援AIなど、サポート業務の効率化や顧客満足度の向上まで実現するソリューションを開発提供しています。「自社の業務フローをどう自動化すべきか」「現在のIVRからどうリプレイスすべきか」など、導入前の課題の明確化から導入後も収益を最大化するための支援まで総合的に提供しています。ぜひご相談ください。

自己解決を促す、問い合わせ導線設計「Visual IVR」紹介資料

モビルスの「Visual IVR(ビジュアルIVR)」は、ボタンかQRコードを配置するだけで、電話に集中しがちな問い合わせを、適切な対応窓口に誘導できます。FAQやチャットボットなどで自己解決を促すことで、顧客の満足度を高めると同時にコールセンターの呼量を減らすことができます。機能、解決できることや導入事例などを紹介資料にて掲載しています。

下記より、ダウンロードいただけます。ぜひご覧ください。

AI電話自動応答システム(ボイスボット)「MOBI VOICE」紹介資料

モビルスの「MOBI VOICE(モビボイス®)」は、企業や自治体の電話自動応答に必要なすべての機能をカバーしたボイスボットソリューションです。注文や手続きの一次受付、自由自在に追加・分岐できるシナリオ作成、IVRでの自動音声対応、アウトバウンドコールなど必要な電話業務をもれなく実現できます。機能、解決できることや導入事例などを紹介資料にて掲載しています。

下記より、ダウンロードいただけます。ぜひご覧ください。

お役立ち資料

CONTACT お問い合わせ

掲載コンテンツやモビルスのサービスについては
お気軽にお問い合わせください。
資料は無料でダウンロードしていただけます。

ページTOP