新型コロナウイルス感染拡大防止のため、携帯電話の販売店や保険相談などの対面窓口では、営業時間短縮や対面窓口の閉鎖や縮小にともない、
コンタクトセンターなど顧客サポート窓口への問合せが増加しています。
センターでは、出勤率の低下と問合せ増加のダブルパンチの中、3密防止対策と顧客対応の維持を両立すべく、奮闘してきました。
対面での顧客対応が難しくなる中、ビデオ通話でのオンライン対応やアバターを使ったリモート接客、メールやチャットといったノンボイス対応など、非接触での顧客対応が広まっています。
顧客接点を増やす目的で新たな窓口(チャネル)として、顧客サポートにLINEの活用を検討している方も多いのではないでしょうか。
この記事では、Mobilus SupportTech Labが2020年10月に行った「消費者のLINE公式アカウント利用実態調査」の結果をもとに、顧客サポートにLINE活用を勧めたい理由を紹介します。
①月間8,600万人が利用。コミュニケーションインフラ化したLINE
LINEは日本国内では、月間8,600万人(※)が利用するコミュニケーションアプリです。多くの人が日常的に使うコミュニケーションインフラとなっています。
※2020年9月時点、参照:LINE for Business
新たにアプリをインストールする必要や使い方を覚える必要もないため、ユーザーにとってLINEは、ストレスなく使えるツールです。
顧客サポートとして活用する場合も、企業アカウントと友だちになるハードルも低く、通知にも気づきやすいため、顧客とのコミュニケーションをとるのに適していると言えます。
②60歳以上の6割が企業や自治体のLINE公式アカウントを友だち登録
「LINE公式アカウント」は、 企業や店舗・自治体や芸能人などがLINEアカウントをつくり、ユーザーへダイレクトに情報を届けることが可能な仕組みです。顧客との接点として、「LINE公式アカウント」を活用する企業や自治体が増えています。
活用用途も多岐に渡り、スタンプやクーポンの配布だけでなく、利用者の希望情報の配信や、サービスの申込みや再配達依頼などの手続き、チャットでの問い合わせや相談など幅広いです。
顧客サポートへLINE活用を検討する際に「うちのサービスはシニア層が多いから、LINEは合ってないよ」と懸念される声をよく聞きます。
Mobilus SupportTech Labが行った調査によると、普段LINEを利用していると回答した20~60歳以上の男女1,430人のうち、「LINE公式アカウントを友だち登録しているか」を尋ねたところ、約7割(66%)が「はい」と答えました。
年代別でも見ると、60歳以上でも約6割(59%)の人がLINE公式アカウントを友だち登録していることが分かりました。
③3人に2人がLINEでチャットサポートを望む
LINE公式アカウント上で、オペレーターによる有人チャット対応を行う企業もあります。
Mobilus SupportTech Labが行った調査 では、「LINE公式アカウント」上で、チャットで質問や問い合わせをしたことがあると回答した人は12.8%でした。したことがないと回答した人に「チャットで質問や相談ができたら利用したいですか」と質問したところ、65.1%が利用したいと回答しました。
この結果から、3人に2人(69.5%)が、LINE公式アカウント上で、チャットで質問や相談をしたことがある、またはしたいと思っていることが分かりました。
④効率的な運用が可能
LINEは一度友だちになるとWebのようなセッション切れの恐れがありません。
顧客からブロックされない限り、いつでもオペレーターからプッシュメッセージを送ることができます。
つまり非同期なコミュニケーションが成り立つので、顧客の好きなタイミングで返信してもらえます。オペレーター側も、繋がるまで何度も電話をかける必要がなくなるので、返信待ちの間にほかの問い合わせ対応ができるなど、効率的な運用が可能です。
電話の場合は、オペレーター一人が同時に対応できる相手は一人ですが、チャットだと、 相手から返信が来るまでの待ち時間に、他の相手へ返信するなど、並行して複数人の対応をすることもできます。
Mobilus SupportTech Labが行った調査 でも、「LINE上で至急ではないチャットの問い合わせをした場合、回答までどれくらい待てますか?」と質問したところ、「5分未満」と即時の返答を望む人は23.1%でした。
「10分ほど」(20.4%)、「当日まで」(13.9%)、「30分ほど」(13%)、「翌日中まで」(11.4%)、「1時間ほど」(8.1%)、「2~3時間ほど」(4.9%)、「数日以上」(2.5%)と、74.2%の人が、LINEのチャットの場合、即時回答でなくても良いと思っていることが分かりました。
ユーザー側もLINEで至急でないチャットの問合せの場合は、即時返答でないと思っていることも踏まえ、一人のオペレーターが同時に複数人のチャット対応をすることで、運用コストの削減にも繋げやすいです。
⑤顧客との関係を深められる
LINEは、テキストだけでなくスタンプや動画などリッチなコミュニケーションが可能です。一斉配信で広告やキャンペーン情報などを送ることができます。
セグメント配信機能で、顧客の求める情報を配信できます。顧客にとって有益な情報を配信したり、企業から一方的な情報配信だけでなく、双方向コミュニケーションもできるので、LINEは顧客のマインドを繋ぎとめる、コミュニティーのような役割にもなるのです。
Mobilus SupportTech Labが行った調査 でも、約5人に1人がLINE公式アカウントで再配達依頼などの手続きや、商品・サービスの申込み・購入を経験していることが分かりました。
顧客との関係性を深められるLINEの特性を活かし、マーケティングからサポートまで一貫した活用も期待できます。
顧客サポートにLINE活用を勧めたい5つの理由まとめ
顧客サポートにLINE活用を勧めたい理由をまとめると、
①月間8,600万人が利用。コミュニケーションインフラ化したLINE
②60歳以上の6割が企業や自治体のLINE公式アカウントを友だち登録
③3人に2人がLINEでチャットサポートを望む
④非同期コミュニケーション成り立つため、効率的な運用が可能
⑤LINEは顧客との繋がりを深められる
幅広い年齢層の多くの人が、普段からコミュニケーション手段として使っているため、顧客にとっては使い慣れて利用しやすいツールです。
また、LINEでチャットサポートを望む声や、LINEから再配達などの手続きや、商品・サービスの申込み・購買も経験済という調査結果も出ています。
LINEを顧客サポートの新たな窓口(チャネル)に加えることで、顧客接点を増やしてみてはいかがでしょうか。
調査レポート全文のダウンロード
記事内で紹介した「消費者のLINE公式アカウント利用実態調査」のレポート全文を、下記よりダウンロードできます。ぜひご覧ください!